出版社内容情報
小百合は本物の除霊師である。でも、ただ一つ違っていたのは、彼女の除霊は“食べる”ことだったのです。新感覚で贈るオカルト奇譚!
内容説明
日本を代表する古都の外れにある小さな町―波岸町。独特な方法を使って除霊する小百合は、ある寂しさを抱えながらその町で相棒犬・ケンタとともに彷徨う魂を導いていた。そんな小百合の元へ同業の除霊師からある依頼がもたらされる。簡単そうに見えたその除霊は、あることをきっかけに大きな事件へと発展するが―!?心がすっと軽くなる!おいしさと切なさに溢れるネオ・オカルトロマン!
著者等紹介
みお[ミオ]
香川生まれの大阪育ち。同人、商業と小説を発表しているライター兼業の文筆家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆのん
62
主人公は19歳の『除霊師』の女の子。除霊…エクソシスト的な?聖水とか…お経とかしか思い浮かばないながら読んでみると『食べて』除霊するという何とも興味を唆る内容。物語の始まりから謎の部分が沢山あり先が気になる。そして危険に晒されながら除霊を行う彼女の相棒は『犬』。この犬のツンデレ具合がとても可愛い。本物の除霊師である主人公の救いたいという真心が優しい気持ちにさせる。大切な人に作る料理にも真心がこもっているし、誰かと一緒に食べるその瞬間も真心に溢れている。悲しいながらも優しさに満ちた物語。2021/07/16
Roko
21
彼女の父親が失踪してしまい今はボディーガードをしてくれるシェパードのケンタと一緒に除霊師として暮らしています。ケンタは今は犬の姿をしているけれど元々は人間で、彼も除霊師です。食べ物の記憶は、その人の家族や友人との記憶とつながっています。幼いころに作ってもらったあの味。仲の良い友達と共に食べたあの味。その味は幸せの象徴なのです。その気持ちを思い出させることで除霊するのが小百合さんのやり方です。ケンタはいつの日か彼が人間の姿に戻る日が来るのかしら?ということは、続編もありそうですね。#NetGalleyJP2021/08/20
とってぃー
7
除霊師小百合が霊を身体に取り込み、未練を食で除霊するお話。ただ除霊するのではなく、霊に寄り添う展開が温かさに包まれていた。結末は寂しいけれど、優しさにホッコリとしてしまいますね。霊の食べたいものを探す過程や向き合い方に、小百合のことを好きになれる作品。2023/10/15
フジ
1
○除霊師小百合が霊を身体に取り込み、彼らの未練を食という形で除霊するお話。久々に泣いた。ただ除霊するのではなく、霊に寄り添う小百合が優しい。相棒で用心棒なケンタとの関係もいい。結末は寂しいけれど、暖かい気持ちになりました。2021/08/31
ミント
0
★★★★★2021/09/27