出版社内容情報
いつかこの目が見えなくなったとしても
二人で見たあの日の星空は消えないーー
著者渾身の書き下ろしラブストーリー!
内容説明
春うららかな図書館。司書を目指す大学三年・穂乃香は、理学部で天文学を志す悠斗と運命的な出会いを果たす。惹かれ合う二人の時間―大切な詩集、野良猫、サークルの合宿、旅行先での流れ星―ありふれた毎日の全部が輝いて見えた。ずっと二人で同じ景色を見続けるはずだった。けれど、突発性の難病により穂乃香の視力が少しずつ失われて…。当たり前の一瞬一瞬が愛おしく、時の奇跡に涙が溢れる、著者渾身のラブストーリー。
著者等紹介
白石さよ[シライシサヨ]
兵庫県出身。これまでにティーンズラブ作品を多数刊行。本作は弱視を抱える著者の体験に根差した初の本格的な恋愛小説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mariann
22
大好きな作家さん。いつもはもっと大人な物語を読んでいるんだけど、今回は青春が甘酸っぱい。けれどそれだけでは終わらず最後は30歳を越えての長い物語だった。ご本人が弱視を抱えられているとの事で、どんどん視力を失っていく主人公の心情や出来なくなっていく事の描写がとてもリアルで読んでいて辛い。徐々に狭まる視野、未来は夢しかなかったはずなのに不安で、けれどその現実に毅然と立ち向かっていく穂乃香がとても素敵だった。最後が良かった。2023/12/16
lollipop
10
作者のさよさんも目にご病気を患っており、病が進行する様子は鬼気迫る描写でした。ネタバレしたくないので細かくは書きませんが、【ぼくきみ】以来の号泣でした。今夜、夜空を見上げようと思います。2023/02/17
さっきぃ
9
司書を目指す穂乃香と、理学部の悠斗が図書館で出会い恋に落ちて、ほんとに可愛らしい穏やかな2人。そんな中穂乃香の目の病気が発覚。どんどん進んでいく症状に、穂乃香の苦しい気持ち、悠斗との関係、将来への絶望、いろんなことが辛くて、後半なかなか本を開くことができなかった。悠斗への別れの手紙に泣き、数年後の悠斗からの手紙の始まりに号泣した。ページ数が少なくて、え?このまま2人何もなし?と焦るけれど、最後のページで物足りなさも少しありつつホッとした。悠斗の穏やかな愛が穂乃香のことを包むと思う。面白かった。2023/03/07
MAMI.
1
★★★☆☆2023/07/29
りねん
1
内容:相手を想うほど、遠ざけてしまう。最後に、主人公とその相手が、ちゃんと結ばれるのが本当に良かった。 良い小説でした。 2023/07/24