出版社内容情報
道徳科の新設は、人権教育の実践にどのような影響を与えたのか。本書は、教室で実践されている人権教育と道徳科の接合点を教材と授業実践の両側面から探求し、人権教育と道徳科の連動に向けた知見を提示する。
内容説明
教室で実践されている人権教育と道徳科の接合点を、教材と授業実践の両側面からアプローチ。学校教育の実践の場における、人権教育と道徳科の連動の在り方を考える。
目次
序章 なぜ人権教育と道徳科の接合点を探究するのか
第1章 人権課題と関連性がある読み物教材の傾向と特色
第2章 道徳教材としての人権教育指導資料の役割
第3章 人権教育と道徳授業の接合点
第4章 人権課題を題材にした道徳授業実践の分析
第5章 道徳科教科書と人権教育を通じて育てたい資質・能力
第6章 人権教育と道徳科の連動に向けて
著者等紹介
河野辺貴則[カワノベタカノリ]
四国大学・四国大学短期大学部講師。博士(学校教育学)。兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科博士課程修了。東京都主任教諭を経て、2020年4月より現職。主な受賞歴として、「第16回東京新聞教育賞」、「第63回読売教育賞優秀賞(社会科教育)」、「第11回辰野千壽教育賞優秀賞」、「第5回日本教育実践学会優秀教員賞」、「第3回日本教育実践学会学会賞」等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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U-Tchallenge
2
人権教育と道徳科のつながりというか重なるところがある。しかし、これはあくまでも個人的な感覚的な考えである。それをきちんと理論で裏づけるというか説得力を持たせるために手に取った。人権教育と道徳科のつながりや重なりを理解することができた。感覚的ではなくある程度さまざまな理由を語ることができそうだ。もっと単元計画等の具体をもう一歩知ることができればよかった、と思った。2024/05/14
U-Tchallenge
1
人権教育は「人権科」がないので教育活動全体で行うことになっている。しかし、やはり「人権科」のように教科としてないので人権教育を行えているかは曖昧になりがちである。そこで、道徳科を中心にして人権教育推進していけるのではないか、という提案された一冊。人権教育と道徳科が重なり合うことがよく理解できる内容である。ここでは道徳科になっているが、他の教科・領域でも人権教育は推進することができる。つまり、指導側の意図的な指導をどのように構成していくかというのが課題になりそうだ。2025/03/26