出版社内容情報
※動画中の価格は2021年11月当時のものです。ご注意ください。
【紀伊國屋書店チャンネル】
内容説明
賢い人・偉い人も、「見たいもの」だけ見るとバカになる。陰謀論、デマ、偏向報道、詐欺、詭弁、勘違い、差別、分断―用語解説から事例、対処法、使い方まで。
目次
第1部 認知バイアスへの論理学的アプローチ(二分法の誤謬;ソリテス・パラドックス;多義の誤謬 ほか)
第2部 認知バイアスへの認知科学的アプローチ(ミュラー・リヤー錯視;ウサギとアヒル図形;ゴムの手錯覚 ほか)
第3部 認知バイアスへの社会心理学的アプローチ(単純接触効果;感情移入ギャップ;ハロー効果 ほか)
著者等紹介
高橋昌一郎[タカハシショウイチロウ]
1959年生まれ。國學院大學教授。専門は、論理学・科学哲学。情報文化研究所所長、Japan Skeptics副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
155
認知バイアスを3分野60項目にピックアップした入門書的な事典。シンプルな項目から順序立てた全体像を掴みやすい構成を狙っている。しかし、具体例や比喩にあまり的確さがなく、かえって理解を遠ざけている印象。また、トピックごとの示唆も無味乾燥なものばかりで、対人スキルに実用的とも思えない。あくまで大学生向けの参考書に近い。認知科学的アプローチでは、自由に拡張可能な身体感覚に興味を燃やす学者気質の視点が浮き彫りになる。何かと迷惑視されがちなバイアスは進化の重要な産物でもある、どう無くすかよりもどう扱うかが鍵だろう。2022/10/14
アキ
102
認知バイアスへのアプローチを論理学的・認知科学的・社会心理学的の3つの観点で論じたもの。それぞれ20項目を具体的に挙げていて理解しやすい。人間の認知は偏りがちであり、その傾向を知ることは、自分を知るために必要である。論理学系バイアスのギャンブラーの誤謬で「過去は未来に影響を与えない」、認知科学系バイアスのフォルス・メモリでの「記憶の移植」、注意の瞬きで「注意資源は無限ではない」、社会心理学系バイアスで知識の呪縛での「呪縛」から自らを解放する重要性、が印象に残る。でもチェリー・ピッキングに気をつけないとね。2021/11/11
本詠み人
71
認知バイアスを論理・科学・社会の3つのアプローチで(各20個ずつ)紹介する本。今、心理学を学び始めていて、そこに書かれていた先人の実験や結果がこの本にも紹介されていた。特別な人が特別な状況で陥るものではなく、誰もが知らずにもつ認知の歪み。私も“限定販売に弱い”など陥っていたバイアスがあった。知らないからといって生活上困るものではないが、これらの知識を相手や社会を理解し、より良い判断をするために使えるようになりたい。2022/03/27
ロクシェ
49
評価【○】本書では「認知バイアス(偏見や先入観)」を、論理学・認知科学・社会心理学という3つのアプローチから20項目ずつ紹介しています。私はこの分野に興味があるので各項目への知識は多少なりあったのですが、それでも「どうしてこんなまどろっこしい表現ばかりするかな」というのが第一印象でした。いかにも学者が書いた文章という感じで教科書的です。この印象は、最後に紹介されていた「知識の呪縛」を読んで合点がいきました。認知バイアスの本であってもバイアスにかかった状態で書いているのだなと思うと、少し親近感が湧きますね。2023/02/19
更紗蝦
40
「論理学」「認知科学」「社会心理学」の3つの研究分野から、「認知バイアス」に分類される60項目の用語を解説しています。タイトルは『情報を正しく選択するための…』とありますが、「モラハラあるある辞典」とか「クソリプ・クソバイスあるある辞典」として出版してもいいのでは…と思うほど、家庭・学校・職場・ネットで見られる理不尽なレスポンスが多々あるので、「他人にモラハラしたり、クソリプ・クソバイスするような人間にはなりたくない」と思っている人にとっては、自己啓発的本として読むことができます。2022/11/17