内容説明
歌を創るとは、自己の命を削ることである。日本の歌は、人間の命の贖いによってのみ創られて来たのだ。断じて、それ以外に歌の道はない。―「序」より。
目次
歌の心―六十一首
思い出―五十七首
青春―四十九首
忠義―四十九首
出会い―百二十三首
三島由紀夫―二十三首
武士道―六十五首
家族―八十一首
亡き妻―九十二首
祖先―四十七首
初心―十七首
創業―七十一首
宇宙・運命―二十八首
思想―三十首
芸術―四十四首
憂国―五十二首
霊場(神社・仏閣)―八十一首
初国(建国と道臣命の忠義)―五十一首
歴史―二十七首
憂国の芸術―四十八首〔ほか〕
著者等紹介
執行草舟[シギョウソウシュウ]
昭和25年東京都生まれ。立教大学法学部卒業。著述家、実業家、歌人。独自の生命論に基づく事業を展開。戸嶋靖昌記念館館長。執行草舟コレクション主宰。蒐集する美術品には、安田靫彦、白隠、東郷平八郎、南天棒、山口長男、平野遼等がある。洋画家 戸嶋靖昌とは深い親交を結び、画伯亡き後、全作品を譲り受け、記念館を設立。その画業を保存、顕彰し、千代田区麹町の展示フロアで公開している。日本菌学会終身会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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もなむーる
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現代の短歌は魂の歌ぢゃない、あれは耽美的である。魂とは人類の価値、さういふ総体で、歌は人間がひとりで生まれてこなかった、生の内部に鎮もれている観音様を歌うのだ。どんな人類の悲惨な歴史をも、只、私が在る、という慈悲へ収斂してゆく、さういふう恩から歌われる祈りと未来への電磁波であらう。執行こそほんたうの歌人であらう。歌は神の精神、心やから、神に通ずる神霊の歌や、さうしてこの大冊はこれほどの和歌集はないだらう。恩師の和歌集はいつも座右に置こう、そう思うのである。執行草舟曰く、未生ほんたうの魂の伝記であるらん。2025/07/22