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出版社内容情報
全国の地方自治体が指定する有害図書、そして東京都が指定する不健全図書(8条指定図書)について、事例と議論を総まとめ。
有害図書にはどこのような本が指定されるのか?誰がどのように指定しているのか? 指定されるとどんな影響があり、どのような問題を引き起こしているのか?
本書では「有害」の名のもとに多くの本を切り捨ててきた制度を見つめ直します。
【目次】
目次
第1章 青少年条例と有害図書
●青少年の娯楽と行動を制限する青少年条例●青少年が読んではいけない有害図書●コラム:有害玩具を考える●コラム:優良図書・優良映画●有害図書規制の歴史・国/法律と有害図書
第2章 東京都の不健全図書/8条指定図書
●東京都青少年健全育成条例とは●全てはこの一冊から始まった●データで見る不健全図書●国立国会図書館に眠る不健全図書
●インタビュー 元一水社編集長 多田正良氏(不健全図書類指定58回)●インタビュー 元審議会委員・山了吉氏(元出倫協委員長)
●インタビュー 森川ジョージ(不健全名称改正に尽力)●インタビュー 山本直樹(一般誌掲載では初の有害コミック指定)
●コラム:青少年健全育成協力員とは?
第3章 日本全国の有害図書・有害図書と審議会
●北海道道庁取材・日本全国有害図書の現在●インタビュー 三才ブックス 小野浩章●インタビュー くられ(有害図書指定多数)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
16
各都道府県が条例によって定める「青少年にとって有害な図書」あるいは「青少年の健全な育成にとって有害な図書類」の歴史と背景、都道府県別の現状などを解説した一冊。読んでの感想は、まずその指定に至る背景を可視化し情報公開すべきということと、ほんとうに青少年を健全に育成するために必要な人員と予算を向けるべき対象が他にあるんじゃないんですかねということ、紙媒体の衰退著しいんだなということでした。面白かったです。2025/11/22
金吾庄左ェ門
4
青少年健全育成だか何だか知りませんが、ごちゃごちゃうるせえそんな規制撤廃しろ!で十分。対案も反対意見も必要ないと思います。有害図書規制の歴史は50年以上は続いており意外と長いのには怒り以上に呆れを感じます。あと兵庫県は有害図書指定はなくてもゾーニング規制は他県よりも厳しい事に触れてほしかったですね。やったのは斎藤ではなく前任の井戸で、兵庫県警はエロ本の取り締まりにものすごく力を入れるくらいにヒマです。くられのインタビューも大変面白かったです。2025/09/07
miharasi_mamiya
3
情報量がすごい。各都道府県で過去にどにような本が有害図書指定されているかを調べて解説している。取り上げる本に特徴のある県があったり、他で指定されているのをただ追随しているだけの内容であったり、資料として面白かった。有害図書の指定は一時期盛り上がってやっていたが、今は低調になっているところが多いようだ。有害図書指定は今の時代にはそぐわなくなっている。対談なども収録。2025/10/17
pati yayan
2
青少年育成条例にある「有害図書」の指定について、その条例制定の歴史や、図書指定プロセス等について当事者へのインタビューも踏まえて解説された本。有害図書の紹介本ではない。都道府県別での実情を指定図書の書影も添えて分析しているところなど、地方毎の特徴が出ていて興味深い。地元の市立図書館で普通に貸し出していて読んでみた本が、ある県では有害図書指定になっていたりして、有害の基準が不明瞭であることも、いかにもお役所仕事といった感じがして、それでは作者、出版側も納得いかないのは当然でしょう。2025/11/21
キュー
2
まず表紙のイラストにビビる。本屋で買う時に中々勇気がいる感じ(笑)。中身はいたって真面目。いや、表紙も真面目だけども。有害図書規制とかの選定方法とかその辺がそもそも怪しいというかおかしいんですよね。連日たくさんの本が発売されてる中で専門家でも無い役所の人がランダムに選んでいるというのがまずおかしい。もうその人の好みとか嗜好でしか無いし。本屋も減ってきて紙の本から選ぶとかもう形骸化しているこんな制度はやめてしまえばいいのにそれはそう簡単でも無いという話。もっと別な事に労力と税金をちゃんと使って欲しい。2025/11/07




