内容説明
心揺さぶる地形と歴史。地図で明らかにする東急100年の足跡。
目次
1 東急全線編(渋沢栄一の田園都市構想を五島慶太が東急として実現;戦後の東急を決定付けた多摩田園都市と田園都市線 ほか)
2 東横線・みなとみらい線編(渋谷川沿いの谷底の土地が東急とともに繁華街に変貌 渋谷駅;若者の街・渋谷の誕生とランドマークを生み出す東急 渋谷駅 ほか)
3 田園都市線・こどもの国線編(広大な軍事施設が集中した戦前までの池尻大橋周辺 池尻大橋駅;街道と鉄道の昔からの要衝 交通拠点としての三軒茶屋 三軒茶屋駅 ほか)
4 大井町線・世田谷線編(田園都市線の起点駅だった高度経済成長期の大井町駅 大井町駅;駅名と地名が短期間で変更 下神明と戸越公園の歴史 下神明駅 戸越公園駅 ほか)
5 目黒線・東急多摩川線・池上線編(高速電車が初の山手線接続 目黒競馬場もあった目黒駅 目黒駅 不動前駅;都内一のアーケードを有し武蔵小山に根付いた商店街 武蔵小山駅 西小山駅 ほか)
著者等紹介
岡田直[オカダナオシ]
横浜都市発展記念館・主任調査研究員(学芸員)。1967年生まれ。東京大学文学部卒業、京都大学大学院修士課程修了。専門は人文地理学。書籍編集者を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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jackbdc
10
東急沿線の歴史と五島慶太による開発を大掴みしたいと思い手に取った。本書では地形と開発との関係性については正直見え辛い部分もあった。また各線がそれぞれ特徴的で差異が明確で興味深かった。ほんの数十年前の話なのに全く知らなかった過去の話を豊富に仕入れる事が出来た。まち歩き用の史跡めぐりネタを得られた。印象に残った点3つ、1.国分寺外線:地形を活かした五島美術館から西側の眺めは最高。2.新丸子三業地:昭和30年代まで花街として栄えたのはなぜなんだ。3.綱島温泉:昭和初期に栄えたが戦後熱海や箱根に地位を譲った。2022/03/05
kaz
3
類書で見かけた内容もあるが、駅に関するエピソードは興味深い。図書館の内容紹介は『東急沿線の地形と歴史、それにまつわる物語を、地図や多数のビジュアルとともに簡潔な解説で紹介する。東急電鉄全97駅と直通運転している横浜高速鉄道みなとみらい線の6駅のデータも収録。データ:2020年12月現在』。 2022/07/03
siomin
2
東急沿線で生まれ育ち,東急グループの掌の下で生きながらえている私からしたら,面白く読めました。東急の歴史や沿線の地形などを豊富な図版で紹介しています。古い図版も多く,昔はこうなっていたのかと再発見できます。田園都市線沿線が切り開かれたのは,ほんとについ最近なんですね。2022/03/12
YPG
2
収録されている吉田初三郎作/沿線名所案内鳥瞰図(1926年)が面白い。 ▶︎普通の地図では見えてこない、場所と場所の繋がりや、古くからある場所か新しく開発された場所か等時間の流れが描かれている。 ▶︎Googleマップで世界のどこでも迷わず行けるようになった一方で、自分が今どういう場所にいるのか全体が捉えにくくなっている。こういうかたちで、一定のエリアを捉えることが必要なんだろうなぁ。2022/01/23
The pen is mightier than the sword
2
東急電鉄の会社、路線および各駅の歴史が分かって面白かった。東急線利用者以外にはあまり興味はわかないとも思う。4522021/09/11