感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syaori
67
「すべての人民が平等」という理想の下のガチガチな階級社会の国、それがソ連。テレビが爆発しても他メーカーに乗り換えるという選択肢がない国、それがソ連! そんな、世界初の社会主義国で市場経済と自由主義に馴染んだ目には少し奇妙なソ連についての楽しい一冊。ソ連の共産党や教育制度、構成民族などについて説明した後、ソ連の誕生から崩壊までを見てゆき、最後にソ連市民の生活に目をやる構成。ソ連軍の政治将校の存在や買い物事情(特に特別配給〈パヨーク〉)についてなど、なかなか目の届かないところまで踏み込んでいて有難い本でした。2022/06/30
アキ
46
世界で唯一地名が国名でない国。ぼろい車しか走ってないのに人工衛星を世界で初めて飛ばした国。謎の超大国ソ連。不思議で不気味な国だったが、消滅して27年経つ。今だからこそ冷静に分析できるかと思ったが、知れば知るほどぶっ飛ぶワ。スターリンの大粛清で公称約70万人の処刑。第2次世界大戦での死者2000万人以上。シベリア強制労働と莫大な金鉱脈「ソ連邦は誤解できるまでに5年かかる」まだそこまで至ってない。もっと知るのにソ連いやロシアの友人が欲しくなる。できれば若いロシア女性がいいな。マフィアももれなくついてくるけどね2018/11/19
akihiko810/アカウント移行中
31
図書館本拾い読み。絵と文でわかるソ連あれこれ。印象度B+ 図書館返却間近で半分ちょいしか読めなかったが面白かった。高校では世界史ではなく日本史選択だったのでソ連のことはまったく知らなかったのだけど、面白かった。スターリンがいかに有能でだからこそ最悪な指導者だったことがわかった。あんなに粛清しておいて、よくその後の第二次世界大戦にナチスに勝ったもんだ。フルシチョフ、ゴルバチョフの項は読めなかったのでまた次回読みたい2020/01/26
ソバージュ
31
面白い‼ 読み始めたらズボズボっとハマり興味が尽きない。歴史書では触れられない細かな人物像がソ連邦の流れを現実味を持って理解でき、どんどんロシア好きになっていきそう・・・・昔給油でモスクワ空港に降り立った時は、暗く陰湿で銃持った軍人が一杯で二度と嫌だと思ったことだが・・今となっては懐かしい。2019/01/10
N島
29
とても有名ですが、いまいちよくわからないまま消えていった、かつての大国『ソビエト連邦』を、キャチーなイラストと不穏な蘊蓄を交えながら読み解く、ソビエト連邦ガイドブックです。ソ連の成り立ち、歴代指導者、宇宙開発、文化芸術、宗教観やオカルト観まで、ソ連を多面的な視点から語ることで、複雑怪奇なソ連の姿を描き出そうとする試みは、ある意味成功しているとは思います。少なくともモノクロで矮小な僕のソ連観に、彩りと広がりを与えてくれたことは間違いありません。色々勉強になりました。2019/07/23