出版社内容情報
長寿や免疫に効果があることや、最近ではコロナとの関連性で注目される酪酸産生菌。
世界でもトップクラスの長寿国・日本の中でも、特に100歳以上の<百寿者>が多いとされている地域での調査によると、腸内フローラ中、酪酸を作る菌の保菌率が、平均より10%強も高いことが明らかになった。
免疫の研究でノーベル生理学・医学賞を受賞したメチニコフ博士が、乳酸菌による不老長寿説を提唱して以来、100年以上が経過し、21世紀になり腸内細菌叢と健康長寿の研究が盛んになっている。いわゆる善玉菌である乳酸菌、ビフィズス菌に加えて、最近注目度が高まっている酪酸産生菌。
短鎖脂肪酸の中でも酪酸を産生する菌を酪酸産生菌と呼び、多くの細菌が含まれる。腸内細菌により産生される酪酸は腸管上皮細胞のエネルギー源として利用され、腸管粘膜の恒常性維持に重要であることは以前から知られていたが、最近になり、免疫、代謝などに対する様々な新知見が報告されている。
第1章では、健康長寿における腸内細菌叢、腸内環境の重要性について説明し、日本の現状を紹介。
第2章では、やや専門的な科学的最新情報について触れる。
第3章では、健康長寿のために、現時点で実践可能な落選菌を増やす生活習慣を提案。
私たちの体内で暮らす100兆もの「腸内細菌」。いったい何者でどこから来たのか? 無酸素をこよなく愛する彼らは、紆余曲折の末「腸」に辿り着き、様々な物質を生産することで、母体をコントロールする術を学んだ。やがて、ヒトの免疫を飼い慣らし、食の好みを決め、脳さえもあやつる力を持つまでになる。その可能性は、まだまだ無限で、医学界の期待を集めている。
内容説明
世界でもトップクラスの長寿国・日本の中で、特に100歳以上の“百寿者”が多いとされている他域での調査によると、彼・彼女らの腸内は、酪酸を作る菌の保菌率が平均より10%強も高いことが明らかになった―長寿や免疫に効果があり、最近ではコロナとの関連性でも注目される酪酸産生菌。その性質や、効率的な増やし方をわかりやすく解説!
目次
第1章 健康・長寿の要は腸だった!(日本人の寿命は一直線に伸び、百寿者は8万人を超えています;日本人の3大死因は、がん、心血管疾患、老衰;Well‐beingに向けて ほか)
第2章 酪酸・酪酸菌がもたらすメリット(制御性T細胞を誘導し、抗炎症に作用する;マクロファージ・B細胞にも作用する;がん抑制遺伝子を活性化し、がん予防に関与する ほか)
第3章 今日から始めたい酪酸菌を増やす具体的習慣(まずは「腸年齢」をチェック;さらに「食習慣」をチェック;何を食べるかよりも、いつ食べるか ほか)
付録 「うちのひいじいちゃんは、毎日コレを食べています!」
著者等紹介
内藤裕二[ナイトウユウジ]
京都府立医科大学大学院医学研究科生体免疫栄養学講座教授。1983年、京都府立医科大学卒業。2001年、米国ルイジアナ州立大学客員教授を経て、2009年より京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学准教授。2015年、同学附病院内視鏡・超音波診療部部長、2021年より現職。専門は消化器病学、消化器内視鏡学、抗加齢学、腸内細菌叢。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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