内容説明
後藤象二郎、川添浩史、原智恵子…日本文化の世界進出に貢献した一族の末裔もまた、日本の音楽を世界展開した男だった。アートとビジネスと女とともに、時代を駆け抜けた著者が世界を巡業した青春時代、父のことを語る。
目次
川添浩史
原智恵子
不良時代の始まり
ラ・サール高校で読書と剣道の日々
父母の離婚
タンタン
伊勢昌之とギターを始める
仲小路彰と光輪閣
ロバート・キャパと父の友情
キャンティ開店〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バネ
56
とにかく出てクる人物が半端ない。そしてこのヒトがいなければ、YMOは生まれなかった。(あとYUMINGも)FASHIONやARTにも造詣が深く空間PRODUCEも手掛けながらも、私生活では結婚5回(特筆すべきは、3番目の奥さんがあの風吹ヂュン!)最近逝去されたが、こういうヒトこそ破天荒と呼ぶに相応しいのでは?未だ未だ日本も捨てたモンぢゃない。2024/10/20
阿部義彦
21
夢中で読了。YMOやユーミンを世に送り出したアルファレコードを村井邦彦と共に創った名物男の破天荒な物語。それまでのにわかな知識としては、ユーミンが良く行っていた文化サロン「キャンティ」の創業者を両親に持つ放蕩息子、麻薬でムショに入った事がある、そして、あの風吹ジュンと結婚していた事がある。何よりも歴史の生き証人としての凄い登場人物、エルヴィス、ボブ・ディラン、ピエール・カルダン、サルヴァドール・ダリ、三島由紀夫等。若い頃異国でフラメンコギターの武者修行、胸が熱くなりました。山っ気たっぷりの素晴らしい人生!2022/08/05
MASA123
11
図書館の音楽本コーナーにあった風変わりな装丁の本。ぱらっとめくると、レストラン・キャンティ、村瀬邦彦、ヘアー日本公演、・・・サルバドールダリ、福澤幸雄、アルファレコード、目次がキラキラしている。著者は、ガロ、ユーミン、YMO等の音楽のプロデューサー、後藤象二郎の一族。 どのページも驚愕するが、一番、興味があったのは、ユーミンの話。2枚目のアルバム「ミスリム」のジャケットは、著者の継母(タンタン)の家のピアノの前で、タンタンがドレスを着せて撮影されたもの。 2023/10/09
nobu23
6
YMOのレコードプロデューサーなどで有名な著者の自伝。 まだまだ海外旅行が一般的ではないような、時代の若い時から海外での生活や思い出が書かれていたりと、破天荒で飽きない。2022/10/24
Koki Miyachi
4
毛並みが良いとはこの人のことを言うのだろう。ユーミンやYMOをプロデュースして大成功したのも、その半生を振り返るとごく当たり前に感じてしまう。あの日本で最初の本格イタリアンレストランChiantiは両親が始めたというし、常連は錚々たる有名人ばかり。自分の交友関係も世界のファッションデザイナーからミュージシャンまで幅広い。唖然とするばかりだが、飄々とした文章も秀逸でとても楽しい。こういう夢のような人生を送っている人がいるとはね…2023/02/07