内容説明
関東大震災で不幸にも多くの代表作を失った。柳敬助は東京美術学校西洋画科に学び、アメリカ・フランス・イギリス留学を経て帰国、人物画に秀でていた。荻原守衛・高村光太郎・岸田劉生・青木繁などと同時代の画家である。
目次
第1章 幼少期の柳敬助
第2章 千葉中学校へ
第3章 東京美術学校へ
第4章 渡米時代
第5章 帰国と様々な出会い
第6章 結婚へ―充実した作家活動
第7章 死に向かいて
第8章 おわりに
著者等紹介
渡邉茂男[ワタナベシゲオ]
1950年生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。卒業後、千葉県内の公立高校教員を務める傍ら、地方史の研究に従事。退職後、君津地方社会教育委員連絡協議会会長を経て、現在君津市文化財審議会委員、千葉県文書館古文書調査員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Masaki Maruyama
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地元読書。柳敬助の名を知ったのは数年前。代表作は関東大震災で焼失してしまい、どんな絵を描いていたのかは知らなかった。東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学後、「入谷の五人男」として共同生活した熊谷守一や和田三造ら4人は近代日本美術の名を遺した。敬助が長生きしていたらどれほどの名声を得ていたのだろう。それにしても、明治期に今の君津市の片田舎から欧米へ画家修業に旅立とうという発想がすごい。残された敬助の絵の多くは、碌山美術館に展示されているといい、いつか見に行きたいもの。2024/06/02