内容説明
流れゆくうたかたに託された私のささやかな絵巻物に、何が描かれてきたのだろうか。土木技術者の著者が綴る数々の体験と感慨。
目次
よしなしこと・由無事
幼いころ
四十雀の死
「青春」という名の不安定な橋を渡る
「君の名は」―携帯電話はまだなかった
私は一人
なんでも見てやろう
シャハラザードのように
趣味は何ですか…
悲しい出来事
海が血の色になった
自身の目で確認する
じしん・かみなり・かじ・おやじ
家を壊すのは誰だ!!!
父さんがつくった橋
あぁ生きていた
ニュースは謎解き―松本サリン事件
道が悪くて学校に行けない―ミャンマーでの道直し
ブッダ(仏陀)と暮らす国
ブッダ(仏陀)は妻も子供も捨てた
飲み水のこと
痛みの物差し―ペインスケール
水の中の墜落
猿には負けないで
「杞憂」を「克憂」に……
六甲全山縦走はまるで人生
よしあること・由有事
私が過ごした時代の主な出来事
著者等紹介
田中輝彦[タナカテルヒコ]
1940年兵庫県養父市八鹿町に生まれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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後藤良平
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土木の仕事に就く人が是非読むべき一冊として紹介されたのが、筆者の『土木への序章』であり、1ヶ月前に読んだばかり。その筆者が80歳を迎えて書いた本。幼い頃の思い出から、一線を退いてミャンマーでNPOの道普請をする話まで。東南アジアの飲み水の話もあり、貧しい国のため自分は何ができるかを、歳を取ってからも考えている筆者に頭が下がる。自分が18年後、これほどの気力を持って人生を遅れるだろうか?一線級の土木技術者でありながら、誰が読んでもわかりやすいこんな文章が書ける筆者を改めて尊敬する。年間No.95Kindle2022/08/27