内容説明
赤穂藩の家老・大石内蔵助のもとには、最初、決死報恩を誓った同志が百二十人もいた。しかし、月日の流れとともに脱落者が出てくる。内蔵助の長男・主税が、怒りを込めて、逐電した同志の非行を報告すると、父はかえって戒めた。艱難辛苦し、最後の最後まで志を貫いたのは、四十七人だった。吉川英治の名作を、大きな文字で。
著者等紹介
吉川英治[ヨシカワエイジ]
明治25年(1892)~昭和37年(1962)。神奈川県生まれ。本名、英次。家運の傾きにより、11歳で小学校を中退。さまざまな職を転々とし、社会の辛酸を舐める。18歳、苦学を覚悟して上京。29歳、東京毎夕新聞社に入社。翌年、初の新聞小説『親鸞記』の連載を開始。31歳、関東大震災に遭遇したことをきっかけに、作家活動に専念。たちまち人気作家へ。43歳、朝日新聞に『宮本武蔵』の連載を開始。爆発的な人気を得て、国民文学作家の地位を不動にする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
29
メインである討ち入りからラストまでは一気に読んでしまいます。やはり吉川さんはエンターテイナーとしてすごいと改めて思いました。ただ高田郡兵衛はあまりにも駄目な書かれ方であり、吉川さんの美意識にそぐわないのだろうなとも感じました。2023/10/18
たつや
5
少し中だるみしたが、上下巻一気読み。疲れたが、面白かったです。忠臣蔵自体が素晴しい。吉川英治の文学が独特の世界観が堪能出来た。吉良邸討ち入り後に江戸の街は赤穂浪士の噂で持ちきりとなり、一躍ヒーローになった浪士四十七士。読んでいて血沸き肉踊りました。2023/09/08
sab
0
日本人に愛される物語が、吉川英治の豊富な含蓄に彩られた美麗な言葉によって綴られる。最近、最新研究によって明らかになった本当の忠臣蔵なる本を読んだが、本作はそれに照らしても小説でありながら長屋の鎹を除いて、意外にも忠実な筋となっていたように思う。内匠頭が切腹する場面での一節がいつまでも心に残っている。2017/01/12
山河
0
あるアメリカの大統領の愛読書。赤穂藩らの人々が艱難辛苦し最後の最後まで志を貫いた47日だった。昔の人の凄さを思い知らされる。 2020/12/07
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- 和書
- しあわせ色の花束もって