内容説明
日本を代表するマルクス研究者による資本主義の、その先の世界を知るための世界史講義。
目次
序論 普遍史としての西欧文明
第1章 マルクスとアジア
第2章 マルクスとナポレオン3世
第3章 マルクスの時代の西洋から見た日本
第4章 マルクスと南北戦争
第5章 マルクスと第一インターナショナル
第6章 マルクスの植民地論
著者等紹介
的場昭弘[マトバアキヒロ]
1952年生まれ。神奈川大学教授。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了、経済学博士。マルクス研究の第一人者。社会思想史、マルクス経済学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sakesage
4
第1インター(国際労働者協会)は、植民地解放闘争も重視していた事を知る。典型的なのは英アイルランド問題。「1846年には、アイルランドでは飢饉が、100万以上の人間を、ただし貧乏人のみを、殺した。これはこの国の富には、少しも損害を与えなかった」入植した英人は穀物が食べられ、アイルランド人には馬鈴薯のみ。マルクスは、アイルランド抵抗闘争、とりわけフェニアン党が貧しいプロレタリアの性格を持った党であると援助した。英人により家も土地も人も取り上げられたアイルランド人は、自らの新聞を発行することも禁じられた。2025/03/09