内容説明
大人より弱い立場にある子どもが、「ずるい言葉」にだまされないようにするためのヒントを伝える本です。大人にも実感を持って読んでもらえると思います。
目次
第1章 “上から目線”がカクレた言葉
第2章 “自分の都合”がカクレた言葉
第3章 “わかってる”がカンチガイな言葉
第4章 “決めつけ”がカンチガイな言葉
第5章 “思いこみ”がカンチガイな言葉
第6章 “偏見”がカクレた言葉
第7章 “時代のせい”がカンチガイな言葉
第8章 “差別意識”がカクレた言葉
著者等紹介
森山至貴[モリヤマノリタカ]
1982年神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻(相関社会科学コース)博士課程単位取得満期退学。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻助教、早稲田大学文学学術院専任講師を経て、同准教授。専門は、社会学、クィア・スタディーズ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
絵本と児童書が多い本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こーた
230
中高生の会話を例にとっているが、大人にも、またTVや国会のなかにもこの種の「ずるい言葉」を吐くひとはいるよなあ(もちろんぼく自身もふくめて)と考えさせられる。対処法も流行りの「論破」ではなく対話や議論を促す方向へ開かれているのが良い。差別に関する項目も多い。差別の意識は言葉によって生み出されるからだ。「ずるい言葉」を吐くことで、その差別感情は内面化される。とても厄介だ。ずるさのメカニズムを知り、ほどく、あるいは身を守る術が示される。読むまえは自己啓発的な内容かとおもっていたが、⇒2021/09/14
ひこうき雲
139
『あなたのためを思って』『もっと早く言ってくれれば』─本音は私に迷惑をかけないで。それをごまかすため、どこかで聞いた便利なフレーズを使う(あるいは怒る)。親や先生(社会人なら上司)の話を全て間に受けない。曖昧な言葉を使って説得しようとする人がいたら、それはどういう意味か質問するのが効果的。2020/10/20
chimako
95
シーンのほとんどがなんとなくピント外れと感じてしまうのはジェネーションギャップなのか。「ずるい言葉」の使い方が今一つピンと来ない。ただ、こういうこと言う人、言う子いるなぁと。自分は全く悪いと思っていない人たち。傷つくのはそっちが悪いからと思ってる人たち。まるでアドバイスのように毒をはく人たち。「ずるい言葉」になるかどうかはその後の会話が大切だと思うけれどどうだろう。どのシーンも嫌な気持ちになった。全然スッキリしなかったなぁ。2021/02/22
☆よいこ
88
YA。言われて「モヤモヤ」したり、何故だか「イラっ」とした言葉にはこんな意味があったのかもしれない~と解説する言葉の指南書。自己啓発系。[第1章:”上から目線”がカクレた]あなたのためを思って、はっきり言わないあなたが悪い、いい意味で[第2章:”自分の都合”がカクレた]言ってくれればよかったのに[第3章:わかってる]わかるよ[第4章:決めつけ]よい経験[第5章:思いこみ][第6章:偏見]私には偏見ないんで、悪気はない[第7章:時代のせい]それが普通だった[第8章:差別意識]区別▽なんだかくどい。2021/06/18
ネギっ子gen
75
「はじめに」で、<大人に守られないと生きていけない、そういう意味で大人より弱い立場にある子どもこそ、大人の「ずるい言葉」を見抜き、それらにだまされないようにするためのスキルを必要としているからです。「ずるい大人」に言いくるめられないための手がかりとして、ぜひこの本を読んで>と。社会学者が、「ずるい言葉」に言いくるめられないための手がかりを伝授する。付録に「あなたが人に言われて気になった言葉を残しておこう」と親切な作り。中高生に向けに書かれた本だが、大人が読んでも役に立つ。わたしも頭の整理ができた。推奨!⇒2021/03/07