内容説明
心理学と情報工学には長い相互交流の歴史がある。心理学が解析法や質的モデルで情報工学に寄与してきた一方で、情報工学は良質なデータや体験装置で心理学に寄与してきた。機械学習により研究データの解析スピードと精度が飛躍的に上昇したことで、心理学の研究も大きく変わり、臨床への様々な応用も可能になっている。本書は、心理学の分野で情報工学の技術がどのように用いられ、それが研究や臨床をどう変えてきたかを辿り、新しい心理学分野を切り開く端緒になるものである。画像処理・音声処理・自然言語処理技術の活用、ヴァーチャルリアリティによる音声対話システム、ネットいじめの社会ネットワーク分析など、最先端の知見を学ぶ心理情報学入門。
目次
第1章 心理学と情報工学との歴史的関係
第2章 治療同盟の画像処理
第3章 不適応の音声処理
第4章 自助グループの治療過程の自然言語処理
第5章 音声対話システムによる精神疾患の測定
第6章 ネットいじめの社会ネットワーク分析
第7章 精神保健サービスのデジタルトランスフォーメーション
著者等紹介
横谷謙次[ヨコタニケンジ]
徳島大学大学院創成科学研究科臨床心理学専攻・准教授。公認心理師・臨床心理士。2001年に東北大学教育学部に入学、2011年に東北大学大学院教育学研究科博士後期課程修了(心理学博士・総長賞受賞)。チューリッヒ大学大学院心理学科客員研究員などを経て、2019年より現職。日本ブリーフセラピー協会より、薬物依存症者及び性犯罪加害者に関する治療についてそれぞれ論文賞受賞(2014年、2020年)。情報処理技術と人間行動に関する国際的な学術雑誌(Computers in human behavior)などに論文多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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