内容説明
本書『ブリーフセラピー入門』は、多様なアプローチからなるブリーフセラピーの基本と各種手法、現場ごとでの利用方法を詳しく解説したものです。医療・心理・福祉・教育など多くの現場で利用されているブリーフセラピーを知る最初の1冊としても、ベテランが新しい臨床を始めるときの手がかりとしても使える本となりました。無知の姿勢や解決志向、円環的因果論など、現在の対人支援の土台ともなっている考え方の多くは、ブリーフセラピーから生まれてきました。多くの援助者が利用でき、短期間に終結し、高い効果があることを目的にしたブリーフセラピーは、対人支援の当たり前の技術として世界で広まっています。このブリーフセラピーを知る最初の1冊として、この本は最適なものになっています。
目次
第1部 ブリーフセラピーの基本(ブリーフセラピーとは?;ブリーフセラピーの歴史―背景としてのエリクソンと社会)
第2部 ブリーフサイコセラピーの各アプローチ(エリクソニアン・アプローチ;システムズアプローチ;解決志向アプローチ ほか)
第3部 臨床現場におけるブリーフサイコセラピーの使い方(病院におけるブリーフセラピーの使い方;クリニックにおけるブリーフセラピーの使い方;教育におけるブリーフセラピーの使い方 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさや
5
プリーフサイコセラピーは精神分析由来のアプローチで、ブリーフセラピーはミルトン・エリクソン由来のアプローチです。ブリーフはbrief(短時間)から来ています。帯が刺激的ですね。2022/05/30
たらこ
2
エリクソン催眠とエリクソニアンアプローチが分かれているのが、不思議だったが、読めば納得。動作法とか条件反射制御法とか、興味のあるアプローチについては次の本への足掛かりになったし、既に学んだことのあるアプローチ(例えばシステムズアプローチとか)については「そういう風に考えればいいのか」と新しい視点を得ることができたように思う。あくまでも次につなげるための一冊。2021/06/28
ひだり
1
とてもじゃない、全部は頭に入りませんが、やっぱりすごい。エリクソニアン・アプローチの事例とか…クライエントの元々持つ力や経験を引き出す、コンプリメントするって大事だとつくづく思う。以前は、原因を見つけて直さなきゃ、という「医学モデル」に囚われていたけど、システムズアプローチ、解決志向アプローチっていいじゃない!と思えてきました。2025/02/22
ちー
1
日本ブリーフサイコセラピー学会創立30周年記念刊。本書は様々なものの見方を試せるメガネ店。 ブリーフサイコセラピーは精神分析発。ブリーフセラピーはミルトン.E由来。 12種類のアプローチを紹介。エリクソニアンアプローチ、システム、解決志向、ナラティブ、TFTやEFTなど幅広い。広い分浅くなり、領域ごとの話ではあまり領域に関係ない内容もあり。2023/04/06
さとし
1
エリクソン催眠の章で紹介されているAB(抱っこして歯磨きしなさい)のモデルの考え方は示唆に富んでいると思う。2021/07/13