内容説明
ロールシャッハに次ぐ投映法検査と言われるTAT(マレー版)。31枚の図版からなるこの検査は、絵を被検査者に見てもらい、そこに浮かぶ物語りを聞くことで、クライエントの病理診断や性格特性など多くのことが理解できる有効なツールの1つ。本書は、「TATに興味はあるものの、まわりに実践者がいない」「TATはやったことがあるが、もう一段階理解を深めたい」といった初学者から中級者に向けて書かれたTATの入門書です。TATの本当に基本的な行い方や、各図版に現れやすい臨床情報、分析や解釈の方法、フィードバック面接、他の心理検査とのテスト・バッテリーの組み方など、TATにかかわるすべてのことがわかりやすく解説されています。
目次
第0章 TATへの超入門の章
第1章 TATへの誘い
第2章 臨床判断学としての心理アセスメント
第3章 TATという方法
第4章 TAT図版から捉えられる臨床情報
第5章 TATで病態水準を捉える試み
第6章 精神病理学的アセスメントをするための情報
第7章 TATの分析と解釈の進め方
第8章 事例―TAT分析・解釈の実際
第9章 TATでのアセスメントを心理療法へ繋げる―フィードバック面接
第10章 テスト・バッテリー論
第11章 テスト・バッテリーの実際―双極2型障害をTATとロールシャッハ法のバッテリーで捉える