内容説明
スイスのユング研究所に留学し、ユング派教育分析を受けて分析家となった精神科医の魂の遍歴。本書は、教育分析の中で対峙することになった精神の苦悩=内なる龍との格闘のプロセスを、分析セッションで製作した自由描画と箱庭作品というヴィジュアルな素材を通して縦断的に検討したユニークな当事者研究の記録である。個人の精神的な格闘の過程を通して、ユング派教育分析の実際と個性化のプロセスが活き活きと描き出された鎮魂と再生の書。
目次
はじめに―ユングに胸を借りて(無意識との対決―ユング派教育分析を通して)
1 序論―クライシスからの回復(クライシスとクライシスからの回復 crisis and recovery;家族の支え~現実の土台)
2 Visions(自由描画)による教育分析―夢分析を併用して(音楽による(にevokeされた)active imagination
描画作品1~139(教育分析家Francoise O’Kane))
3 箱庭制作による教育分析―夢分析を超えて(自発性、自律性、手の感触に身を委ねること;箱庭作品1~127(教育分析家Ruth Ammann))
4 結論(リアリティとは何かを自問自答し悩むこと;変性意識状態と創造性/私にとっての「見果てぬ夢」とは)
著者等紹介
鈴木康広[スズキヤスヒロ]
佛教大学教育学部臨床心理学科教授。ユング派分析家(Z¨urich、2008)。臨床心理士、博士(教育学)、精神科医。国際箱庭療法学会(ISST)ティーチングメンバー。1988年京都大学医学部医学科卒業。3年間の内科研修を経て、8年間吉田病院精神科に勤務。京都大学医学部研究生(精神医学)を経て、スイスのユング研究所に5年4か月留学。2008年ユング派分析家となる。現在、佛教大学、プラクシス鈴木に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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