内容説明
本書は、地道に研鑚を積んできたコミュニティ臨床の事例を数多く集めた実践の本であり、そこから生まれたアドラー心理学との統合モデル「アドレリアン・コミュニティ・アプローチ」の提唱や、ベテラン臨床家らの臨床論などを盛り込んだ意欲的な論考集でもある。クライエントや家族、関係者、多職種が入り混じる実際の臨床現場。こうした臨床の実際のなかで心理職の基本的スキルとして必要とされているのが、コミュニティ・アプローチである。コミュニティのなかでどう動き、どう協働を図り、どう効果ある実践を行うのか。個から小集団へ、そしてコミュニティへと展開をするためにはどこに視点を持てばいいのか。本書は、コミュニティ・アプローチの実際をすべて描いたもので、多くの読者の臨床現場で役立つ一冊である。
目次
第1部 連携と協働にもとづく社会に開かれた心理援助サービスの考え方(コミュニティ・アプローチ―社会に開かれた心理援助サービス;連携と協働にもとづく心理援助サービスとは?;アドラー心理学の中核概念と心理援助モデル ほか)
第2部 連携と協働にもとづく心理援助サービスの実際と展開(教育相談所における心理士の連携と協働;スクールカウンセラーの連携と協働―スクールソーシャルワーカーとの連携と協働を中心に;スクールカウンセラーの予防的介入 ほか)
第3部 コミュニティ心理学とアドラー心理学を統合した心理援助モデルをめざして(各実践領域におけるコミュニティ・アプローチとアドラー心理学的アプローチ;コミュニティ心理学とアドラー心理学の比較検討;コミュニティ心理学とアドラー心理学を統合した心理援助モデルの構築)
著者等紹介
箕口雅博[ミグチマサヒロ]
1951年東京都に生まれる。1975年慶應義塾大学文学部心理学科卒業。1977年慶應義塾大学社会学研究科教育心理学専攻修士課程修了。1978年東京都精神医学総合研究所社会精神医学研究部門研究職主事。1999年立教大学コミュニティ福祉学部助教授。2002年立教大学コミュニティ福祉学部/コミュニティ福祉学研究科教授。2006年立教大学現代心理学部/現代心理学研究科教授。専攻(資格):コミュニティ心理学、臨床心理学(臨床心理士)、多文化間心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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