著者等紹介
川島宏知[カワシマコウチ]
1946年、高知県宿毛市生まれ。俳優・声優。舞台芸術学院、劇団三十人会を経て、演出等を経験。現在、ひとり芝居「天の魚」を東本願寺・和光大・東大駒場などで全国展開中。他に朗読公演等幅広く活動。小説に『想憶のシンフォニー』がある
はらだたけひで[ハラダタケヒデ]
1954年、東京生まれ。信州等の山間を放浪後、岩波ホールに入社し定年退社。1990年に絵本第一作『パシュラル先生』で産経児童出版文化賞入賞。1994年にユニセフの国際絵本画家最優秀賞受賞。その後、多くの著書、挿絵を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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モリー
71
本を閉じた後、人間にとって「欲」は善か悪かと考え始めました。しかし、途中でやめました。人間は良くも悪くも「欲」によって動く動物なのだと思います。しかも、野性の動物と比べ過剰なまでに欲を増大させます。お金の発明は、それに拍車をかけたと思います。「欲はなくけっして怒らず、いつも静かに笑って」いたものですが、そうもいきません。経済成長を善とし、GDPの成長率に一喜一憂している風潮に、この物語はどれほどインパクトを与えるだろうか。道端の小さな小石のように見立たない本ですが、私にとってはとても大切にしたい小石です。2021/01/23