出版社内容情報
現代に甦った倭姫命の物語倭姫命世記の伝承をもとに、敬虔な祈りと思索を重ねることによって、現代に甦った倭姫命の物語。学術的注記も豊富で、やさしい気品ある表現で綴られた文章と優美な大和絵の挿絵で、伊勢の神宮への巡幸の世界へ誘う。
三橋 健[ミツハシ タケシ]
監修
海部 やをとめ[アマベ ヤオトメ]
著・文・その他
内容説明
この本は、倭姫の命さまが各地をご巡幸され、伊勢神宮をご創祀されるまでの物語です。本書のヒロインである倭姫の命さまは、第11代垂仁天皇の皇女で、第10代崇神天皇の皇女の豊鋤入姫の命さまの後を継がれて、御杖代として天照大御神さまにご奉仕されました。天照大御神さまの御霊代である八咫鏡を頭上に奉戴して、大和国をご出発し、各地をご巡幸され、最後に伊勢国に入られて天照大御神さまのみ教えとお諭しにより、皇大神宮をご創建されました。
目次
豊受大御神さまと天照大御神さまは、あらかじめ奥深いお約束を結んでおられた
神さまの世界から人間の世界へと天降られた天照大御神さまの孫神さま
天皇さまは天照大御神さまである御鏡の威勢を畏れられて、御鏡と御剣を倭の笠縫の邑へお遷しになられた
豊鋤入姫の命さまは丹波の国の吉佐の宮にお遷りになり天照大御神さまを四年間お祀りなさいました
倭の国の伊豆加志の本の宮、紀伊の国の奈久佐の浜の宮、吉備の国の名方の浜の宮のことなど
豊鋤入姫の命さまから倭姫の命さまへの御杖代のご継承
大和の国の宇多の秋志野の宮での倭姫の命さまの御夢
天照大御神さまにお仕えする大物忌の心がけ
伊賀の国の市守の宮から穴穂の宮へ
伊賀の国の敢都美恵の宮、淡海の国の甲可の日雲の宮と坂田の宮、美濃の国の伊久良河の宮、尾張の国の中嶋の宮のことなど〔ほか〕
著者等紹介
三橋健[ミツハシタケシ]
1939年、石川県生まれ。神道学者。神道学博士。國學院大學大学院文学研究科神道学専攻博士課程を修了。永年、國學院大學神道文化学部および同大学院教授を務め、2010年、定年退職。日本の神道文化研究会の代表として活躍している
海部やをとめ[アマベヤオトメ]
天橋立に鎮座する丹後国一宮・元伊勢籠神社の宮司を累代踏襲してきた海部家の長女に生れる。奈良大学文学部卒業。同大学博物館学芸員資格を取得。籠神社権禰宜。同社宝物資料室学芸員。日本の神道文化研究会顧問。元京都女子神職会会長。神明奉仕のかたわら、『海部氏系図』『海部氏勘注系図』の神学的研究、『倭姫命世記』『丹後国風土記』の書誌的研究に従事。籠神社所蔵の史料・資料の調査と整理、また海部家に語り継がれてきた神話および丹後地方の伝承を一般にもわかりやすく解説することに尽力している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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