内容説明
フルトヴェングラーの下でティンバニー奏者を務め、彼の中に「女性的性質」を感じ取ったテーリヒェン。感受性を豊かにし、受け入れ、共感する―。利己主義、権威主義、拝金主義から芸術ひいては人間を救うため、テーリヒェンが最晩年に遺したメッセージ。聖書のヨナ書を題材にした最後の作曲作品・音楽劇“あと四十日”の脚本を収録。
目次
第1章 内面を見つめて―フルトヴェングラーを手掛かりに
第2章 フルトヴェングラーに見る、演奏の魅力と誠実
第3章 魂の言葉 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー没後五十周年によせて
第4章 音楽劇“あと四十日”
著者等紹介
野口剛夫[ノグチタケオ]
作曲家、指揮者、音楽学者。1964年東京生まれ。中央大学大学院(哲学)、桐朋学園大学研究科(音楽学)を修了。現在東京フルトヴェングラー研究会代表。2005年、テーリヒェン最後の作品、音楽劇“あと四十日”を東京で世界初演した。2014年『新潮45』掲載の論説、「“全聾の天才作曲家”佐村河内守は本物か」により第20回「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。