内容説明
忘れるなあの夜のことを。“侵入者たちの告白”から14年―。刑事、被害者遺族、犯罪者、私。それぞれの20年―。
目次
第1章 歳月
第2章 日本人は緩んでいる
第3章 奇妙な外国人
第4章 おまえは何者なのか?
第5章 日本、香港、再び日本
第6章 銘肌鏤骨―あの夜を忘れるな
著者等紹介
齊藤寅[サイトウシン]
1962年名古屋市生まれ。週刊誌記者を経て現在、フリー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ばんだねいっぺい
28
あれから20年だからこそ「銘肌鏤骨」と風化させてはいけないんだよなとしみじみ思った。日本が平和を保つには、「緩み」を正さなくてはならないが、同時に、やはり、世界全体の貧困と不平等をなんとかとか思ったが、できるのか。難しい問題だ。2020/10/11
ジャズクラ本
13
評価割愛。著者の前作は物議を醸し出し、警視庁が「事実に反する」と前代未聞の記者会見まで行った問題作で、その続編。前作を読んでいないものの、そのまま受け継がれていると思しき荒唐無稽な筆調で、的はずれな取材をしているようにも感じられるし案外当たらずとも遠からずのところにいる気もする。何れにせよ真相が判明していない中でこれを評するのは無理な話。ただ、敢えて衝撃的な内容を書くことでこの事件の風化を阻止しようとしているフシもあり、好意的に捉えれば善意の上梓とも受け取れる。事件の一日も早い解決を待ち望む他ない。2020/11/22
豊平川散歩
8
2000年12月30日に起きた未解決事件。家族4人の惨殺な事件。犯人らしき人物がほぼ特定されているようだが、何故か追い込めない不思議さが、国際的な問題が要因となっているようだ。それにしても、目的も未だに不明。謎が多すぎるまま時間だけが経過してしまう。作者もかなり危険な領域まで追っているが、これ以上踏み込むと身の危険が心配である。2021/10/15
よしじ乃輔
4
事件後、元警察官や被害者遺族からのインタビューと共に、外国人ヒットマンと思しき人物の情報を追いかけた結果をまとめた本書。銘肌鏤骨(めいきるこつ)の意味は、心に深く刻み込み忘れないこと、だそうだ。時間の経過が風化にならないように、と思う。2023/03/26
まこ
3
2000年12月30日の夜。世田谷区の普通の幸せな一家が突然殺されるという衝撃事件。当時のニュースよく覚えてる。遺留品やDNAが多く残り、その場に何時間もいたことや、アイスを食べたりPCを立ち上げたり。人間らしからぬ行動に戦慄した。すぐ解決すると思った事件だが未解決のまま23年経過。風化させないために遺族は頑張っている。著者の取材は事件真相に近づいてるのかは不明。私たちも忘れてはいけない。2023/11/12