出版社内容情報
西洋古代・中世を通じて唯一といわれる女性歴史家、アンナ・コムニニが、ビザンツ帝国を再建した父アレクシオス1世の治績を綴った大著『アレクシアス』の礎となった、夫ニキフォロスによる歴史書を初邦訳。アレクシオスの父の世代から語り起こし、皇帝ロマノス4世がトルコ軍の捕虜となったマンツィケルトの戦い(1071年) 、著者の祖父ニキフォロス・ヴリエニオスの反乱(1077年)、メリシノスの反乱(1080年)までを、若きアレクシオスの活躍とともに活写する。マンツィケルトの戦いを記録した同時代の歴史書4書(抜粋)も収載。解題と詳細な訳註を付す。
内容説明
西洋古代・中世を通して唯一の女性歴史家、アンナ・コムニニを歴史学へと導いた、正統派歴史書!
目次
第1巻(イサアキオス=コムニノスとヨアニス=コムニノス兄弟の教育;イサアキオスとヨアニスの経歴と結婚 ほか)
第2巻(新しい統治;ケサルのヨアニス=ドゥカス、ヴィシニアに退く ほか)
第3巻(ミハイル七世治下における帝国の状況;ニキフォロス=ヴリエニオス、ケサルに推薦される ほか)
第4巻(ヴォタニアティス、国庫の金を使い尽くす;ストラヴォロマノスとヒロスファクティス、使節としてヴリエニオスへ派遣される ほか)
付録 マンツィケルトの戦い―ロマノス=ディオエニス帝の最後の遠征からその死まで
著者等紹介
ニキフォロス=ヴリエニオス[ニキフォロスヴリエニオス]
1080頃?~1137/38年。アドリアヌポリスの有力な軍人貴族の出で、ビザンツ皇帝アレクシオス1世コムニノス(在位1081~1118年)の息女アンナ=コムニニ(1083~1154/55年頃)と結婚し、皇帝の娘婿として外交・行政・軍事に手腕を発揮する。皇后イリニや妻アンナからアレクシオス1世の後継として即位を期待されるも野心的な行動をとらず、アンナの弟ヨアニスが帝位に就くとそれに仕えた。義母イリニの依頼によりアレクシオス1世の事績を伝える歴史書(本書)を執筆する
相野洋三[アイノヨウゾウ]
1941年、神戸市生まれ。関西学院大学大学院文学研究科博士課程(西洋史学)単位取得後退学、2002年兵庫県立高校を退職後、「ビザンツ帝国海軍組織の研究」により博士学位(歴史学)取得。2023年11月16日永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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