遺伝子から解き明かす昆虫の不思議な世界―地球上で最も繁栄する生き物の起源から進化の5億年

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  • サイズ B6判/ページ数 621p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784865820072
  • NDC分類 486.1
  • Cコード C0045

内容説明

「地球とは昆虫の惑星である」といわれるように、砂漠から高山さらに熱帯雨林にいたるまで、地球上のあらゆる環境に適応していった昆虫。その進化を支えるDNA配列の変異やタンパク質の進化など、昆虫の分子レベルの仕組みをのぞき見ることによって、カゲロウやトンボといった原始的なグループから、より多様化に成功したチョウや甲虫まで、複雑かつ繊細、不思議と魅惑にみちた昆虫の世界を幅広くカバーして紹介。

目次

第1部 分子系統樹が解き明かす昆虫の進化ドラマ(昆虫の起源と初期の進化―昆虫類のバイオヒストリーを記録するDNAの世界;分子系統樹にみる甲虫の進化様式―静の進化と動の進化の世界;日本の地史と昆虫相の成立―地理形成に由来する進化の世界;日本における昆虫類の分布と棲みわけ―時季や地理に由来する進化の世界)
第2部 めくるめく昆虫の多様な生きざま(イチジクコバチにみる昆虫と植物の共進化―“1種対1種”関係の進化の世界;チョウにみる進化と多様化―DNAによって解明される分化・擬態・共生の世界;昆虫の奇妙で多様な生活史―複雑な様相をみせる昆虫の生態の世界;多様性に満ちた甲虫の進化―変容する形態・機能の世界)
第3部 分子レベルで明かされる昆虫進化の不思議(クワガタムシの大顎・カブトムシの角の発生メカニズム―使いまわされる遺伝子と形態進化の世界;チョウの斑紋形成とその進化―昆虫界に彩りを与える遺伝子の世界;ホタルが光を放つとき―タンパク質の進化がもたらす多様性の世界;チョウの“味覚”と産卵行動―本能行動を支える遺伝子の世界)

著者等紹介

大場裕一[オオバユウイチ]
1970年生まれ。北海道大学大学院理学研究科修士課程修了。総合研究大学院大学博士課程修了。博士(理学)。現在、名古屋大学大学院生命農学研究科助教。昆虫DNA研究会代表幹事。未知の発光生物探しから、発光生物に関する文化資料の収集まで、発光生物に関するあらゆることに興味がある

大澤省三[オオサワショウゾウ]
1928年生まれ。名古屋大学理学部生物学科卒。理学博士。ロックフェラー医学研究所助手、名古屋大学理学部学科生物学科教授、JT生命誌研究館顧問などを勤める。専攻は分子生物学・分子進化学・昆虫学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yooou

6
☆☆☆☆★ なんか同好会のような集まりで作った本だというようなことを書いていましたが、その内容の深さと緻密さに腰が抜けました。途轍もない労作。図版も豊富で大満足な一冊でありました。2016/02/29

GASHOW

2
合同の論文集のようだった。昆虫の不思議な話を期待していた自分には難しすぎた。昆虫へのこだわりは人によって違うものだということはよくわかった。遺伝子の話もあった。複数の作者は、全体としてまとまりと結論が見えないので、小説の企画などなら楽しめるのですが。子供と一緒のときにこの本を開くと質問に答えるのが、超難しいと思う。2018/09/28

5〇5

2
虫好き達が作った600ページを超える大著だ♦昆虫たちの不思議で驚異に満ちた世界を垣間見ることができる♣その生態の研究は遺伝子の解析技術を駆使する新しいステージに移行しているのだ♥さらに、膨大な情報の分析と研究の蓄積にも驚嘆してしまう♠多くの写真とイラストが載せられており、目でも楽しめる一冊だ。2016/03/24

S

1
昆虫で、系統遺伝学からエボデボまで。マニアックにも見えるが、昆虫は、そのデータの豊富さから(虫好きが多いから?)、生態や進化についていろんなことを教えてくれる。2018/09/27

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