感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
88
研究者向けレファレンス・ブックだった2025/06/24
小鳥遊 和
3
情報が新しく、通史を簡略に、時代順用語集を充実、字が大きく読みやすい。後半2/5を占める研究ガイドは不要だが仕方ない。台湾の現代史は極論すれば1987年の戒厳令解除以後で、今日までの40年間は台湾の人々が「多言語共存社会と民主政治を形成してきた一巡目の歴史」だとわかった。日本ではオードリー・タンに触発されて政治参画を目指す若い技術者が活動中だが、状況の違いを意識すべきだ。日本の憲政、議会制、官僚機構、利益分配の網の目は140年の歴史があり、今は言わば七巡目くらいなので、台湾ほどは風通しがよくないだろう。2025/07/01