感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
チェアー
6
言葉が果てたところから人間の営みが始まる。もとより言葉には限界があったのだ。そのことを人間という生き物はよく分かっていた。だから言葉を聞きながら、本当に受け止めていたのは言葉がまとう空気だった。 2024/12/16
n_kurita
1
素晴らしい対談だった。内容が抽象的でありながら、しかし具体像が思い浮かぶというか、イメージが自分の中から湧き出てくるようなとても不思議な感覚を呼び起こされた。お二人が紡ぐことばは暖かく柔らかだけれども、切実な叫びにも似た願いにも感じられる。特に178ページからの「くに」についての語り。「くに」とは何か、そして人間、いのちとは何か、これからの世界や日本、生きとし生ける生命すべてを憂い、そのすべて慈しむお二人の姿がありありと思い浮かぶ。出会えてよかった。2025/08/19
マウンテンゴリラ
0
自分自身のことは勿論、最近の政治家や評論家、文化人に至るまで、その言葉の軽さには、呆れるということを通り越して、受け流してしまうことが日常化しているようにさえ感じられる。そんな中で、本書のような良質の対談を読むと、その危険性にあらためて気付かされた気がした。理不尽な現実と格闘する中で、言葉では表現のしようの無いもどかしさを感じながらも、それでも懸命に紡がれた言葉にこそ、感動を与える力がある。それは、対談者の一人である石牟礼道子氏の小説を読んで感じてきたことだが、その価値の尊さを、今の時代だからこそ→(2)2025/10/16
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- 和書
- 一般国家学 (改版)




