内容説明
「ウマイ」とは、南シベリアを中心として、ユーラシアの東西の諸民族に広く共通する生命の母神。「生命をめぐる思索の旅」膨大なロシア語文献を渉猟し、シベリア全域の民族譚を掘り起こすとともに、アイヌのユーカラ、『源氏物語』、柳田国男「山人論」との類縁性を探る。後期旧石器時代から数万年、人類が繋いできた「いのちの原点」とは!?
目次
序章 シベリア―大地・民族・言語・文化
1 生命の民族誌(シベリア諸民族の生命観;生命を授かる;はかなき生命;霊魂の鳥(1)―樹上葬
霊魂の鳥(2)―鳥竿)
2 山の主・ウマイ母神(アルタイの山岳崇拝;山・ウマイ母神;日本の山の神;シベリアの狩猟民世界―山の主とウマイ)
終章 ウマイ母神―ユーラシア最古層の狩猟民文化
著者等紹介
荻原眞子[オギハラシンコ]
1942年中国山西省太原生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科、東京大学教養学科文化人類学、同大学院社会学研究科文化人類学修士課程で学ぶ。1976年同博士課程単位取得退学。1990年学術博士。1976‐1991年国際商科大学(1980年東京国際大学)、1991‐1993年湘南国際女子短期大学、1993‐2008年千葉大学文学部。千葉大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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トムトム
14
発酵したものはウマい!美味しいはありがとう。米国は歴史が浅く発酵文化がない。殺菌文化なので発酵食品はご法度。でもなぁ。ちゃんと歴史のある発酵食品よりも、殺菌に失敗した場合のほうが食中毒が多いのよね。腐ったもんでも、食べてみな!消化できるかどうかは、あなたの免疫力次第です。そして、美味しいかもしれない。2024/04/16
なむなむ
0
人のちからではどうにもならない事があまりに多いから。見えない何かを畏れ敬ったりした。それから何万年たったって、1人が出来る事など昔と大差はないだろう。文明が見えない何かを隅っこに追いやって、代わりに自分自身の人生を自分で選択できるって錯覚をもたらしたのかも。2023/04/25