出版社内容情報
生誕100年記念! 未公刊の「天皇論」ほかを大幅増補!
近代論を乗り越える「内発的発展論」を提唱すると共に、南方熊楠の思想を「南方曼陀羅」として読み解いた国際的社会学者、鶴見和子(1918-2006)。最後のメッセージを集成した遺著『遺言』に、最晩年、京都御所で天皇・皇后両陛下との会見記と、志村ふくみ・川勝平太・西川千麗が鶴見和子を語るシンポジウム「いのちを纏う」を新たに収録!
鶴見 和子[ツルミカズコ]
著・文・その他
内容説明
近代化論を乗り越えるべく提唱した“内発的発展論”。また日本初のエコロジストとして南方熊楠を捉え、“異なるものが異なるままに”ともに生きるあり方を“南方曼荼羅”として読み解き、各々の内発的発展を曼荼羅の中に配置する―強者‐弱者、中心‐周縁、異物排除の現状と果敢に闘い、私たちがめざす社会の全く独自な未来像を描いた、稀有な思想家の最後のメッセージ。生誕百年を機に、未公刊の「『天皇皇后謁見』秘話」「ジョルジュ・サンドの回想」、および最晩年の『いのちを纏う』刊行を記念したシンポジウム(出演=川勝平太、志村ふくみ、西川千麗各氏)を大幅増補して刊行。
目次
1 遺言(姉・鶴見和子の病床日誌(二〇〇六年五月三十一日‐七月三十一日)(内山章子))
2 最終講演(斃れてのち元まる―命耀くとき)
3 思想(弱者の立場から日本を開く;私の回生―シンポジウム「生命のリズム」から;静の足跡を辿って;きもの文化と自前の思想;諸文明の対話の思想、曼荼羅 ほか)
4 時論(鶴見和子の言いたい放題;国連外交と日本の立場(対談・緒方貞子))
著者等紹介
鶴見和子[ツルミカズコ]
1918年生まれ。上智大学名誉教授。専攻・比較社会学。1939年津田英学塾卒業後、41年ヴァッサー大学哲学修士号取得。66年プリンストン大学社会学博士号を取得。69年より上智大学外国語学部教授、同大学国際関係研究所員(82‐84年、同所長)。95年南方熊楠賞受賞。99年度朝日賞受賞。15歳より在在木信綱門下で短歌を学び、花柳徳太郎のもとで踊りを習う(20歳で花柳徳和子を名取り)。1995年12月24日、自宅にて脳出血に倒れ、左片麻痺となる。2006年7月歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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