ひとなる―ちがう・かかわる・かわる

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784865780895
  • NDC分類 370.4
  • Cコード C0037

出版社内容情報

「いのち」の本質に向かい合ってきた二人の奇蹟の対話!
教育とは何かを、常に「いのち」の視点から考え、携わり続けてきた教育研究者・大田堯と、精神科診療所「こらーる岡山」で、患者主体の精神医療を実践し、入院中心だった精神科医療の転換に尽くしてきた精神科医・山本昌知。お互いの現場で「いのち」の本質に向かい合ってきた二人が、生きてあ(在)ること、「ひとなる」=育つこと、学ぶことについて徹底的に語り合った奇蹟の記録。


山本 昌知[ヤマモトマサトモ]
●山本昌知(やまもと・まさとも)
1936年岡山県生まれ。1961年岡山大学医学部卒業。岡山県立病院(当時)、尾道市青山病院勤務を経て、1972年に岡山県精神衛生センター(当時)の所長に就任。青山病院時代1969年から「精神病院の鍵は誰が締めているのだろうか」「どんな意味があるのだろうか」をテーマに、入院患者、看護者と話し合いを重ね、閉鎖病棟の鍵を開ける取り組みを始める。1997年、同センターを希望退職後、無床診療所「こらーる岡山」を開設。同代表を務めて2016年閉院。
2008年、「こらーる岡山」を舞台としたドキュメンタリー映画「精神」(監督・想田和弘)が公開された。

大田 堯[オオタタカシ]
●大田堯(おおた・たかし)
1918年広島県生まれ。教育研究者(教育史・教育哲学)。東京帝国大学文学部卒業。東京大学教育学部学部長、日本子どもを守る会会長、教育科学研究会委員長、日本教育学会会長、都留文科大学学長、世界教育学会(WAAER)理事などを歴任。現在、東京大学名誉教授、都留文科大学名誉教授、日本子どもを守る会名誉会長、北京大学客座教授。
単著に『教育の探求』(東京大学出版会)、『教育とは何か』『教育とは何かを問い続けて』(岩波新書)、『地域の中で教育を問う』(新評論)他多数。2013年から自身の仕事の集大成として、『大田堯自撰集成』(全4巻、藤原書店)を刊行し、翌年春完結。
2011年には、その思索と行動の軌跡を追った映画「かすかな光へ」(監督・森康行)が完成、2015年5月現在全国500カ所以上で自主上映が展開中。

内容説明

「ひとなる」とは、人格の完成をめざすこと。精神科医と教育研究者の魂の対話。

目次

1 「ひとなる」とは(「教育」と民主主義;「教育」と「学習」;アートとは何か)
2 ちがう・かかわる・かわる―教育研究者と精神科医の対話(ちがう―生きてあるということ;かかわる―精神医療と教育の現場で;かわる―人間性を回復するためのかすかな光)
補 「こらーる岡山」の患者たち

著者等紹介

大田堯[オオタタカシ]
1918年広島県生まれ。教育研究者(教育史・教育哲学)。東京帝国大学文学部卒業。東京大学教育学部学部長、日本子どもを守る会会長、教育科学研究会委員長、日本教育学会会長、都留文科大学学長、世界教育学会(WAAER)理事などを歴任。現在、東京大学名誉教授、都留文科大学名誉教授、日本子どもを守る会名誉会長、北京大学客座教授

山本昌知[ヤマモトマサトモ]
1936年岡山県生まれ。1961年岡山大学医学部卒業。岡山県立病院(当時)、尾道市青山病院勤務を経て、1972年に岡山県精神衛生センター(当時)の所長に就任。青山病院時代1969年から、入院患者、看護者と話し合いを重ね、閉鎖病棟の鍵を開ける取り組みを始める。1997年、同センターを希望退職後、無床診療所「こらーる岡山」を開設。同代表を務めて現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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nobu

1
教育を、いのちの輝く方向、つまり人格の完成(その人らしさの反映)に向けて援助すると考える教育学者の大田堯氏と精神障害者の、その人らしさを大事にし、映画「精神」で知られる山本昌知氏の対談本。「今までわれわれは、一人ひとりがちがうということを無視して、同化させるために、力いっぱいエネルギーを費やしてきた。そのことが、どれだけ当事者を医療の名のもとに苦しめてきたのかということを感じます」という言葉は精神医療に携わる人は常に感じていなければならない言葉だと思った。2020/05/04

akagiteaching

1
太田御大の本。「みんなちがってみんないい」ではなく「みんなちがう」から出発。そのうえで,かかわる。そして,かわる。「ちがう・かかわる・かわる」がテーマ。これは,個別協同の先を考えるうえで参考になる。とはいえ,「かわる=発達する」と言わないのが不思議というかやはりというか。2017/04/25

ぽぽる

0
どこまでも当事者主体の医療を実践してきた医師と、ある教育研究者との対談が主な内容。その社会の標準的、平均的な成員の心理状態や、望ましいとされる精神的な平衡状態へと回復、復元させる事が近現代精神医療の主な目標とされてきたが、この医師の目標は一味違い、あくまでも、どれだけその人らしく生きられるかに主眼が置かれており、その実践として診療所を運営してきた経験が対談では豊富に語られている。もうこの診療所はないらしいが、一度訪れてみたかった。この国でここまである意味で進歩的な診療所はなかっただろう。2023/11/26

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