出版社内容情報
多くの俳句を収録した、渾身の評伝!
――「花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ」
師・高浜虚子に忌避され『ホトトギス』同人から除名、情熱が迸るあまりの奇行、家庭内の不和……根拠のない伝説でしか語られてこなかった杉田久女の、句作を主にした実像に、初めて迫る。俳人としての生き方を貫いた女性の生涯とは。
俳人協会評論賞受賞作、待望の再版! 旧版出版後の新資料をふまえて加筆された決定版。
坂本 宮尾[サカモトミヤオ]
●坂本宮尾(さかもと・みやお)
1945年大連生。英文学者、東洋大学名誉教授。
71年、東京都立大学大学院修了(英米演劇専攻)。のちロンドン大学およケンブリッジ大学に留学。東京女子大学入学後、1966年同大学の白塔会で山口青邨の指導を受けて俳句を始める。1976年青邨主宰の「夏草」の新人賞を受賞、80年に同人に。仕事や家庭の事情によりしばらく句作を中断後、90年に「夏草」に再入会、同年に創刊された有馬朗人主宰の「天為」・黒田杏子主宰の「藍生」に参加、93年には藍生賞を受賞。2004年には評伝『杉田久女』で第18回俳人協会評論賞を受賞。2015年、第6回桂信子賞を受賞。
句集に『天動説』『木馬の螺子』、句文集『この世は舞台』。英文学関係の著書に『オーガスト・ウィルソン――アメリカの黒人シェイクスピア』、訳書にオーガスト・ウィルソン『ジョー・ターナーが来て行ってしまった』『ピアノ・レッスン』『フェンス』等。
内容説明
従来の“久女伝説”を覆す、渾身の評伝!!高浜虚子の『ホトトギス』同人除名問題などから、根拠のない“伝説”が横行していた悲劇の人、杉田久女。その実像に、多くの秀れた俳句を丁寧に鑑賞しつつ、初めて迫る。俳人協会評論賞受賞作に、その後発見された新資料をふまえ加筆された決定版!
目次
第1章 俳人久女の誕生まで―大正時代
第2章 俳人として立つ決意―昭和六年まで
第3章 主宰誌「花衣」―昭和七年
第4章 創作活動に没頭―昭和八年から十年まで
第5章 句集出版の難航―昭和八年から
第6章 同人削除以後―昭和十一年から
第7章 虚子の「国子の手紙」再考
第8章 久女の没後
補章 新資料の発見から
著者等紹介
坂本宮尾[サカモトミヤオ]
1945年大連生。英文学者、東洋大学名誉教授。1971年、東京都立大学大学院修了(英米演劇専攻)。のちロンドン大学およびケンブリッジ大学に留学。東京女子大学入学後、66年同大学の白塔会で山口青邨の指導を受けて俳句を始める。76年青邨主宰の「夏草」の新人賞を受賞、80年に同人に。90年に「夏草」終刊にともない創刊された有馬朗人主宰の「天為」・黒田杏子主宰の「藍生」に参加。2004年には評伝『杉田久女』で第18回俳人協会評論賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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