内容説明
ブッダの直説を含む最古の経典として有名な『スッタニパータ』の第四章「八偈品」を、その「語り方」に着目しながら新訳で読み、大乗仏教への道筋を浮かびあがらせるスリリングな論考。
目次
1 「八偈品」について(「八偈品経」と「義品経」;部派への道「八偈品」;大乗への道「義品」;大乗との連関;『スッタニパータ』の「スッタ(経)」について ほか)
2 「八偈品」訳と解説(欲経(Kamasutta)
洞窟の八(偈)経(Guhatthakasutta)
悪しきことの八(偈)経(Dutthatthakasutta)
清らかなことの八(偈)経(Suddhatthakasutta)
最高のことの八(偈)経(Paramatthakasutta) ほか)
著者等紹介
石飛道子[イシトビミチコ]
1951年、札幌に生まれる。北海道大学大学院博士課程単位取得退学。現在、札幌大谷大学特任教授、北星学園大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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noharra
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パーリ語からの直訳を丁寧に解説していて、読みにくくない。素晴らしいと思う。 議論をするのはダメ!と 「諸法の中で決定を下して執着したものを、諸々の見解の中で見ながらも執ることなく、内面の寂静を見極めている者であれば、かれには、『わたしは、これこれを説きます』ということは、ない」(837偈) ただまあここで、ある見解が諸々の見解の中でどう判断できるかは見ているわけだ。よりつまらないものに強く執着しているかどうか?とかも判断しているのではないか。とかわたしは思ってしまうわけだが。 2019/02/01