感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bluesmens
3
ジャズ演奏家には目から鱗の内容。独特のリズム感覚を視覚的・理論的に整理することができる。 海外の音大、バークリーやニュースクールでは、リズムについてもこんな感じで掘り下げていくのだろうか。 やっぱりチャーリー・パーカーは不世出の天才である。2020/01/02
陽之理
3
キースジャレットのバッハとかよく聴いてて、なんでこうグルーヴして聴こえるんだろうと。明らかにタイミングが遅くモタモタしてるのはわかってた。ジャズの8分音符は三連符で弾くという初歩があるけど、それだけでは全然ジャズっぽくない。この本によれば、8分音符の1拍目が遅いだけで、後ろは三連符のタイミングで、音の長さはすこし前が長い前後比0.55くらいという分析がとても歩に落ちた。後ろが合うからノッて聴こえるのか〜!これは裏ノリという。さらに「後ノリ」もあったり、いくつか分類もあって面白かった。2019/12/29
BsBs
1
面白かった。ある程度音楽を研究していたら「実はジャズはハネてなくね?」とか「ハネるジャズってダサいよね」という言説を耳にすることがあるのだが、それを科学的に論証した本。出版時期を考えると、この本がきっかけでそういった論が出るようになったと言えるかも。一般的なモダンジャズのソロのリズムは、全体で0.2拍遅れ(ハネない)、その結果後ろがハネたリズムにぴったり合わさるインテンポの後ノリ。0.2拍は16分音符1つほどだが、我々はこの遅れに気づかずハネていると解釈していたようだ。2023/10/12