感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobuko Hashimoto
27
災害、テロ、紛争、戦争といった負の歴史、負の記憶をどう残し、伝えるかを考えるとき、教訓を得るという観点から論じがちだが、本書はそのような災厄からの「立ち直り」という切り口から論じているのが面白い。事例や地域も幅広い。高校生でも無理なく読める文体で、基本的な知識や背景から説明。ただ、高校生が個人で手に取るだろうか?という感じはする。中身も字が小さくて2段組み、全体に黒っぽい。それでも半日で一冊、読んでしまった。詳細はブログに。https://chekosan.exblog.jp/30317814/2020/11/25
燈
0
この本を自ら手にした人は目に見える世界が辛く苦しいものでもこの現実と地続きの未来に決して諦めていないという意思がある。この本は世界の残酷さの片鱗をまざまざとみせつけ、その先へと希望を照らす燈火になるだろうが人の手に余る理想に対して踏み出す一歩はあまりに小さすぎる。それでも私たちは<より良い世界>の為に生きなければいけない、その理由は読み終えた人ならばわかるだろう。それでも挫けそうなときは、この<世界>と自らの意思で向き合っていることを思い出してほしい。意思次第で世界はどんな未来でも手に入れられるのだから。2017/02/27