内容説明
あなたが生まれるはるか昔に―凶悪犯罪でふりかえる近代日本の裏面史。
目次
第1章 大量殺戮(河内十人斬り事件―金銭トラブルのあった家族、浮気した内縁の妻らを一晩で惨殺;堀江六人斬り事件―嫉妬に狂った貸座敷の店主が身内を日本刀で斬殺 ほか)
第2章 冷酷無比(青ゲットの殺人事件―吹雪の夜に一家3人が惨殺された未解決ミステリー;岡山・少女串刺し殺人事件―好意を寄せていた女性の局部に竹を突き刺した18歳のストーカー ほか)
第3章 震撼(少年臀部削ぎ取り殺害事件―ハンセン病の治療に人肉が効くと信じた元外大生の猟奇的犯行;愛知貰い子殺人事件―金目当てで引き取った訳ありの赤ん坊300人以上を亡き者に ほか)
第4章 痴情の果てに(鈴ヶ森おはる殺し事件―愛人男性が逮捕されるも、後に前科6犯の真犯人が判明し死刑に;鬼熊事件―村人から愛された「熊さん」が起こした恋の復讐劇 ほか)
第5章 驚愕(宮城県「仮の一夜」事件―花嫁が義理の父親と性行為に及ぶ奇習の最中に2人とも怪死;新潟一家四人死刑事件―父親殺しで家族4人に死刑判決、控訴審で長男の単独犯とされるも冤罪の疑い濃厚 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
41
殺人事件でなくても高齢者の逆走や子供の虐待の報道に我々は憤りを覚える。他方で、外国で同様の事件が起こった時、我々はそこまで理不尽な気持ちにならないことがある。この違いは、日本で起こった事件を我が事のように我々の社会で起こったことと強く感じ、外国を少し遠い我々の社会とは感じないことによるだろう。これには当然グラデーションがある。では戦前で起こった事件についてはどうだろう。戦前と戦後には大きな切断がある。同じ日本だが、価値観が変わり、社会が変わった。何よりも法律が変わったので戦前の事件の多くが死刑で、早期に執2024/11/16
神在月
8
大体の事件は網羅してあるっぽい。堀江六人斬り事件というのが印象に残った。両腕を切り落とされ一命をとりとめた被害者が晩年まで生き抜いているってのがどんなにか困難な人生だったかと思うと辛い。三毛別羆事件、阿部定事件、福田村事件なども入っている。地元の鬼熊事件というのは知らなかった。川端康成や吉村昭が作品化しているんだな。読んでみなくては!2024/07/21
くるり
5
広く浅く知るには丁度いい。阿部定事件が衝撃的すぎてそれ以外の記憶はないが。2024/06/13
コリエル
4
相変わらず広く浅く情報を知るには良いシリーズ。731部隊が真相究明に一役買った集団食中毒事件や、日本初の保険金殺人など知らない事件も意外とあって読み応えがあった。戦前の事件なので、犯人側も雑な奴が多いが、警察も拷問上等の取り調べで冤罪を連発している。僅か100年そこら前はまだまだ野蛮な半原始人の時代だわ。2024/02/05
087115
2
情報の拡散スピードの違いか昔もかなりの事件があったようだ2024/01/26