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内容説明
一二三六花(ひふみろっか)は、恋人の白瀬蒼生(しらせあおい)を高校卒業式の前日に、不慮の事故で失ってしまう。1年半の歳月が経ち、六花は親友の桃屋多摩(ももやたま)らとバンド活動をする傍ら、多摩の父親が経営する喫茶店でアルバイトをしていた。そんなある日、バイト先に現れた常連客の秋庭(あきば)に「記憶力が良くなる」サプリを飲む高額バイトを持ち掛けられる。サプリの服薬開始から14日目。珍しく風邪をひいた六花は朦朧とした意識の中、部屋の片隅にあるはずのない人影に気づく。そこにあったのは、死んでしまったはずの蒼生の姿だった―
著者等紹介
溝口RUCCA[ミゾグチルッカ]
1982年、神奈川県川崎市生まれ。明治大学商学部卒業。2006年、美郷あき『If…~I wish~』において、RUCCA名義で作詞家デビュー。以来、複数の名義を使い分けて、数多くのアニメ・ゲーム作品、歌手、アイドル、バンドとジャンルを問わず幅広く歌詞提供。『ゴーストサプリ―正夢』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
36
高校の卒業式の前日に恋人の白瀬蒼生を事故で亡くした一二三六花は、バイト先の喫茶店の常連客から、研究中のサプリを服用してくれれば謝礼金を出すと言われ承諾する。しかし、服用後しばらくすると、死んだ蒼生が目の前に現れて…。毎日事故現場に行き、ギターと自身の体が壊れるまで彼の遺した曲を歌い続けていた六花が、蒼生との再会で彼への想いが再燃していく様子と、この時間が永遠には続かないと理解しながらも、彼に会う事を辞める事が出来ない六花の苦悩が辛かった。蒼生の死が様々な人に影響を与えていた様子が、丁寧に描かれていました。2016/12/24
紫蘭@リハビリ中
9
曲を聞く前に購入しました。面白かった。曲自体「正夢」とあと一曲あったはずだったからこのまま次巻にいくのか気になっていた。とりあえず、設定、物語。どれも好きでした。ちゃんと心情も詳しく書かれ、暗くなるシーンもわかりやすく書いていました。割と気に入っている作品です。2014/09/05
凍矢
6
結構、文章が詩的な書き方で、面白みを感じました。主人公と亡くなった筈の恋人とのやり取りが可愛いです。その中で、色んな人が出てきて、個性豊かでした。読み終えるのに、3日間かかってしまったのは、分厚い方だったからだと、思いたいな。2014/07/20
kahlua
5
1章ごとに挟まれる「散文詩?」が程よいリズムを刻んでいる。爽やかな読後感に好感。2014/06/04
ようぜん
4
高校卒業日前日にバンドを組んでいた彼氏、蒼生を失った六花。記憶力が良くなる薬の治験を続けたら、死んだはずの蒼生が見えちゃったというお話。比喩やキザったらしい表現がうるさいのだが、バンドストーリーという事を踏まえるとすこぶる相性が良い。蒼生の音楽のもとに集まったメンバーや、他の登場人物達の関係性が少しずつ明かされていく。そのネタを出すタイミングが良いのか、右肩上がりに面白くなっていった。最後もビシッと決めてきたし、良い掘り出し物を見つけた気分。良作◎ 2021/12/04