内容説明
ポップカルチャー、旅、エロ、文芸、SF、政治…変幻自在のコラムニスト、亀和田武が愛したすべて。オールタイム・ベストセレクション。日本B面の50年。
目次
象が啼いた夜
ラリー・フリントになりたかった
郷愁のエチュード
さい果ての島で犬に噛まれた
近いけど、遠い場所へ
カー・ラジオから流れた曲を聴いた時、世界が変わってしまった
月に向かって手を伸ばせ、たとえ手が届かなくても
『劇画アリス』亀和田武発言録
ロングインタビュー 劇画は、どこまで行けたのか?
小説 ザ・ポルノグラファー
記憶にない白黒写真から漂う郷愁:性の芽生えも背徳も夢も雑誌抜きでは語れない
俺だって、飛びっきりの“悪党”になりてえよ
安倍晋三と洋食店パラドスの思い出
著者等紹介
亀和田武[カメワダタケシ]
1949年生まれ。「劇画アリス」編集長などを経て、フリーに。82年『まだ地上的な天使』でデビュー。その後「スーパーワイド」などテレビ番組の司会者も務める。『どうして僕はきょうも競馬場に』でJRA賞馬事文化賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
15
〆切本で一躍名を馳せた左右社から50代前後のサブカル読者を狙っての一撃!三流劇画ムーブメント(エロトピア、エロジェニカ、大快楽etc)の牽引雑誌劇画アリスの編集長であった亀和田武さんのバラエティブックがとうとう出ました。つい最近亡くなった高取英(エロジェニカ編集長)の事もでてきます。勿論エロだけではなく亀和田武さんの守備範囲は広く、澁澤龍彦、フィリップ・K・ディック、SF黎明期の一の日会の事、ひいては同じ大学の安倍晋三総理の事まで、そして創作の小説まで兎に角自販機本にお世話になってた身として楽しめたぜ!2018/12/09
turutaka
0
文句無しに面白い。三流の矜持というのか、パリッとしていて風通しが良くて、それでいて芯がある。上物のコットンのシャツのような文体である。この時代をサバイブしてきた者特有の反骨精神は感じるのだが、とにかく上品でユーモアがあって、膨大なインプット量に裏打ちされる自信が感じられる。こういう書き手は強いよなぁ。2020/01/16