この夜を越えて

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この夜を越えて

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  • サイズ 46判/ページ数 218p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784865280944
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

内容説明

水晶の夜の2年前、1936年3月のフランクフルト。ヒトラー総統の来訪に沸き立つ街で、19歳のザナは兄嫁が開くパーティーの準備に奔走していた。食い扶持を稼ぐためにナチスにおもねらざるをえない小説家の兄、愛と夢に生きる兄嫁、美しい友人とそのユダヤ系の恋人、仕事を干された反ナチのジャーナリストに、親衛隊や突撃隊の青年たち。ザナの周りの人々は、それぞれの生活と思想を守るのに精一杯だ。パーティーの夜、恋人フランツがケルンからザナを訪ねてくる。ある凶報とともに…。ワイマール時代を代表する女性作家が、ナチスが台頭する瞬間のドイツをリアルタイムで描いた群像劇。

著者等紹介

コイン,イルムガルト[コイン,イルムガルト] [Keun,Irmgard]
ドイツの作家。1905年、ベルリン生まれ。ケルンで育ち、俳優を志したのち、執筆業に転向する。1931年に『オフィスガールの憂鬱―ギルギ、わたしたちのひとり』(原題Gilgi eine von uns、関西大学出版部)、1932年に『人工シルクの女の子』(原題Das kunstseidene M¨adchen、同)を上梓し、ベストセラー作家に。1933年にナチスが政権を握ると、反体制作家とされて迫害を受け、オランダへ亡命して、本書を含む多数の小説やラジオドラマの執筆を続けた。1982年没

田丸理砂[タマルリサ]
フェリス女学院大学国際交流学部教授。首都大学東京で博士号(文学)を取得。おもにワイマール共和国時代の女性と表現について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

天の川

53
若き女性作家コインがこの作品の新聞連載を始めたのは、ホロコーストのきっかけとなった水晶の夜が起きる2年前の1936年。本の舞台も1936年のようだ。ごくごく普通の19歳の少女ザナの目を通して描いたリアルタイムのドイツ。密告が横行し、ユダヤ人への迫害がひたひたと迫っている中、矛盾を抱えつつもナチスに熱狂しようと歩を進めていくドイツの人々がそこにいた。ラスト、彼女は恋人と国境を越える。「神様、明日は太陽が出ますように。」と願いながら。この言葉は、この本を書いた時点でのコインの祈りだったのではないだろうか。⇒2022/11/30

たまきら

40
1936年に出版された、1936年のドイツを舞台にした小説です。第二次世界大戦が勃発することになるドイツの一般人たちのナチへの戸惑い、多数派へのおもねり…。びっくりするぐらい平凡な「一市民」が登場人物であり、だからこそこの本が今日本で出版される意味を考えずにはいられません。2023/04/01

くさてる

24
ナチスが台頭する1936年のドイツで暮らす主人公、ザナの一夜の出来事。目に映る現実が、生々しく、苦しい。どこにも逃げ場がないなか、それでも暮らしは続いていく。ザナのなかに確固たる政治的信条はなく、彼女はただの若い女性。ただおびえて、怒って、困っている。そして、恋の炎だけを信じるしかない愚かさに駆り立てられて走り出す。そのリアリティに圧倒されました。実際にナチの弾圧を受け、亡命した作家が当時書いた作品、という以上の重みをもつ作品です。2023/02/08

paluko

12
新聞で紹介されていてこの作品、作家の存在を初めて知った。ナチ政権下で、実際にナチに迎合して生活せざるをえなかった人たちの生活を描いたものはこれまで読んだことがなく、衝撃的。酒席では「わが総統に乾杯」、街の店々には「ユダヤ人お断り」の張り紙、「人種混淆」の忌まわしい結果を見せるための衛生博覧会! 「ゲシュタポの部屋はまさしく巡礼地といったところだ。母親たちは嫁を訴え、娘たちは舅を、兄弟は姉妹を、姉妹は兄弟を、友だちはその友だちを」(86頁)という、『1984年』を地で行く世界。2022/11/29

まこ

7
ナチの影が色濃くなる中で、ナチを歓迎する周囲とナチの弾圧の対象となる兄や友人の間。心の中でナチへの皮肉をこめるのはザナだけじゃないかもしれない。飲んだりパーティのシーンがよく出てくるけど、それに紛れて言いたいこと言ってるんじゃ2023/05/16

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