感想・レビュー
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BLACK無糖好き
18
19世紀後半から1925年までをイラン文学史の観点からイラン立憲革命期と捉え、イランの政治・社会をめぐる歴史的過程を踏まえながら立憲革命詩の質的な価値や特徴を解説。詩形や主題群・詩的言語の説明も充実。主だった詩人の作品を解読し、当時の社会的背景やそれぞれの時代において作品が果たした役割なども論じている。◇政治史の展開と文学史の展開は必ずしも同じではないが緊密に関連していることが見て取れる。◆セイエド・アシュラフが立憲革命後の政局の混乱を詠った「イランの痛みには薬がない」という詩は特に印象深い。2023/04/07