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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソバージュ
7
ソ連の第一次・第二次5ヶ年計画とユーゴスラビアの第一次5ヶ年計画のプロパガンダを、ライヴ性、媒介性に軸に比較した、博士論文を改定され刊行されたもの。どうりで序章において何度か意識が遠のき心配したが、本文は数多くの図と共に興味深く読み進めた。2022/05/22
onisjim
3
これはよかった。楽しく読める学術書だ。ソヴィエト連邦とユーゴスラヴィアのプロパガンダ芸術を対比しながら読み解き、「ライブ性」と「媒介性」という違いを明らかにしていく試みなのだが、図像が多いことも手伝ってか門外漢でもつまずかずに議論を追えた。著者が参加している「アイラブユーゴ」シリーズで予習していたからかもしれない。東ドイツやポーランドなど他国についても同様の研究が進めば面白い。2015/06/10
hiratax
0
社会主義圏の中枢ではなく、マージナルな場所(ユーゴ)で展開されたプロパガンダアートが取り上げられている。ポスターはじめ、映画フィルムからの転写もある。言語以外のものを記述する試み。本書は博士論文をもとにしているよう。著者も参加している「アイラブユーゴ」シリーズのような、サブカルおもしろ読物だけでなく、学術的なテーマとして着目され記述されるのは良い。2015/03/17