内容説明
治療が必要な人の9割は治療を受けていない。早く始めるほどよい。今からでも遅くはない。
目次
序章 もしかしてアルコール依存症?
第1章 変化するアルコール依存症治療
第2章 飲酒がひき起こす問題
第3章 アルコール依存症で受診する
第4章 アルコール依存症の治療
第5章 本人・家族ができること
著者等紹介
樋口進[ヒグチススム]
独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター院長。精神科医。1954年生まれ。東北大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部精神神経科教室に入局。のちに国立療養所久里浜病院(現・独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター)へ。同病院の精神科医長や臨床研究部長などを経て現職。専門はアルコール依存やネット依存、ギャンブル依存などの予防・治療・研究。WHOアルコール関連問題研究・研修協力センター長、国際アルコール医学生物学会理事長を務めるなど、アルコール依存治療の分野で国際的に活動。2017年4月、久里浜医療センターに減酒外来を開設。日本アルコール関連問題学会理事長、厚生労働省アルコール健康障害対策関係者会議議長、内閣官房ギャンブル等依存症対策推進関係者会議会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ノンケ女医長
31
難しい表現はやはり控えめで、困った本人や家族が手にしやすい工夫が凝らされている。アルコールは自分にも、そして周りにも迷惑をかけてしまう嗜癖品。治療できる病院がますます減っていくのに、悩む人や家族は増えていく。自己責任だと門前払いをされてしまう前に、なんとか救いの必要な方に読まれるべき本。2024/11/30
pandakopanda
10
図書館本。アルコール依存性の治療は基本的には断酒だけれど、減酒の選択肢もあり。イネイブリングの概念は初めて知ったかも。酒は飲んでも飲まれるな、と改めて思う。2019/07/24
ネギっ子gen
9
久里浜医療センター院長の新著。序章が漫画ってのが、ナイス! 題して『もしかしてアルコール依存症?』。冒頭、この依存症のコアなイメージに対して、朝から酒に溺れる人だけの話でなく、多くの人が「アルコールの問題を抱えています/いわゆるアルコール依存症予備軍です」と。エピソード1「記憶を無くすほど飲んだ翌日、みんなの視線が冷たい」。2「飲んだ翌日は、自己嫌悪」。3「お酒に溺れるのは良くないってわかっていても、やめられない……」。4「健康に影響が」。5「昼間は仕事をしていますが……」。結論:まずは相談してみよう。⇒2020/06/28
静岡茶
6
この本に書いてある検査表で調べたら、即断酒になってしまったぜ・・・。結構、自分の末期感がわかる本かな。 飲みたくなるだけでアルコール依存症ってのは新発見。2019/08/04
四ツ谷
5
酒クズをより理解するために読んでみた。飲酒量をだんだん減らす節酒はほとんどが再度アル中に戻るという統計が出てるのは驚き。飲酒による肝機能障害よりコルサコフ症候群などの精神的な合併症に注意したい。飲酒することのネガキャンもなく読みやすい文体。2019/07/05