内容説明
人類史から哲学をたちあげる。近代の自律/他律を超える「異律」の原理から、自然/人間の二元論を問い直し、来るべき社会性をめざす。
目次
第1章 社会性の自然化
第2章 異律
第3章 人間社会の異律的組織化の微分要素
第4章 人間社会の歴史―人間の相互行為のパターンの組織化と学問の起源
第5章 現在とは何か―近代制の構造分析、資本主義、法、自然法則
終章 内在の形而上学
著者等紹介
近藤和敬[コンドウカズノリ]
1979年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mori-ful
2
とてつもなく面白かった。「人間の社会性が完全に生物学的基盤だけから成り立っているかどうかということは、実のところまだわからない、といわなければならないだろう」。人間の社会性という謎。考古学、霊長類学、人類学、デュルケム(集合的規範)まで援用して哲学する。存在論的裂傷=未規定性としてのリハーサルの決定不可能性ゆえの相互行為。「巻き込み/巻き込まれ」の関係にある異律的な主体である人間。最近珍しい途方もなくスケールの大きい哲学。いろいろな人の感想が聞きたい。2024/07/07
Go Extreme
1
哲学、社会、価値:学問と価値 現代の価値の布置 社会性の自然化 異律 人間社会の異律的組織化の微分要素 人間社会の歴史―人間の相互行為のパターンの組織化と学問の起源 現在とは何か―近代制の構造分析、資本主義、法、自然法則 内在の形而上学: 強度の絶対零度 セリー化ー必然性 セリーと反復 差異のフラクタル・スケールとしての共通のもの 認識の基礎 強度的な場と構造の接続 条件的なものの認識とかつての自然科学 治療的理解 構造変換と条件的なもの 構造のカタストロフか多構造を培養するインフラ構造か2024/02/07
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