内容説明
かつてアメリカの人類学者ギアツは、インドネシア農村に広がる小営業の産業の群を「貧困の共有」と評した。しかし、共同体の互助関係に支えられた雑多な非農業職業が、大工業では満たせない低所得層の需要に応えるこの産業構造の中にこそ、アジア経済復興の可能性がある。緻密なフィールドワークで既存の開発経済論に再考を促す意欲作。
目次
第１部 西ジャワの地場産業産地と政府の小零細企業政策（西ジャワの地場産業産地とインドネシアの小零細企業；インドネシアの小零細企業政策と農村織布業）
第２部 調査村の織布業（調査村の概要；調査村地域における農村織布業の展開；織布の生産規模・収益・市場 ほか）
第３部 織布業と農村の経済・社会（農業と農村内非農業部門；農村工業化と農村経済；ビジネスネットワークの社会的基盤 ほか）
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