内容説明
あるものあるいはあることとは何であるか。伝統的存在論への問いかけ。パルメニデスからヘーゲルに至るまでの西洋哲学の流れに、東方キリスト教・ビザンティン思想およびイスラム哲学のそれぞれが相互貫入的に交錯し合う存在理解の途を、新たに辿り直す。
目次
「ある」の愛求としてのプラトン哲学
アリストテレスは「存在論」を語らない―オントロジーの概念と歴史の再考に向けて
「存立」(υφιστ´αναι)について―ストア派とプロティノス
「ある」を表示する「名の正しさ」をめぐって―プラトン『クラテュロス』篇解釈史を手がかりに
存在論を超えて
『純粋善について』の存在論(初期イスラーム哲学のプラトン主義とアリストテレス主義;AnniyyahとWuj〓d;esseとyliathim)
“ある”の第三領域―アヴィセンナ存在論の影響
ドイツ古典哲学の「存在(ある)」と新プラトン主義
著者等紹介
土橋茂樹[ツチハシシゲキ]
1953年生。中央大学文学部・教授。古代中世哲学、教父学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。