シリーズ〈哲学への扉〉<br> 倫理と歴史―一九六〇年代のサルトルの倫理学

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シリーズ〈哲学への扉〉
倫理と歴史―一九六〇年代のサルトルの倫理学

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  • サイズ B6判/ページ数 352p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784865030853
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C0010

内容説明

サルトル倫理学には、本来的自由に立脚した個人主義的倫理学(第一の倫理学)から、具体的歴史のなかで生きる全体的人間を主題にした歴史的、社会的倫理学(第二の倫理学)への移行が見られる。換言すれば、人間を、孤立したもの、自己閉塞的なものと見なす立場から、自己と他者とのあいだの相互性を具体的に生きるものと見なす立場への発展が見られる。サルトルが求める倫理的態度とは、人間らしい人間になるという無条件的可能性の名の下に、伝統的規範を反復することを拒否し、状況に見合った新たな規範を案出する態度である。サルトルは、規範(倫理)と歴史の矛盾・対立をとおして生きる人間の姿を描こうとした。本書では、こうして構想された弁証法的倫理学を、サルトルの1960年代の草稿などの読解を通じて分析する。

目次

第1部(神・本来性・全体的人間;サルトル哲学と神の観念;サルトルにおける倫理と政治)
第2部(倫理的規範と人間的実践(1)―遺稿『倫理と歴史』(コーネル大学講演)についての研究
倫理的規範と人間的実践(2)―遺稿『倫理と歴史』(コーネル大学講演)についての研究(続)
命令と価値―「弁証法的倫理」のための論考をめぐって)
第3部(“非‐知(non‐savoir)”と“なるべきである(avoir `a ^etre)”―『主体性とは何か?』をめぐって
「全体化するものなき全体化」について
倫理と歴史の弁証法)

著者等紹介

水野浩二[ミズノコウジ]
1952年生まれ。北海道大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。現在、札幌国際大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かんちゃん

3
自由とは本来性に到達した状態である。ただし、それは自分の置かれた状況に自覚的であるという意味での自由である。完全な自由に到達することはできない。「全体化は決して完遂せず、全体性はせいぜい全体分解的全体性の資格でのみ存在する」。伝統的規範は人間を疎外する。その時、規範に従わないこともできる可能性として人間の自由が表出する。規範が歴史や社会によって修正され、拒否され、否定されることにより、規範の無条件的可能性(普遍性)がもたらされる。このような歴史観において、規範は未来に向けての促しとして肯定的に捉えられる。2020/01/13

一郎二郎

1
隣人と共に生きるべき者としての私が何に基づいて行動するのか。欠如した存在である人間は、理想としての完全な形を思い描くことで、欠如としての自己を知る。理想をこの歴史的世界の未来に具体的に存在すべき普遍的価値(全体的人間)におくなら、それは認識不能にしろ、実践の方向としては把握可能である。サルトル的主体は、社会を内包し、不透明で、主権すら欠いた主体である。彼の投企は社会の受肉であり、受肉により人間的有機体は時代全体を表現する。敵対闘争妥協すらコミュニケーションであり普遍化だ。/実践に光を与える哲学なら歓迎だ。2022/10/05

Yuki

0
すみません、サルトルはブリコラージュの実存主義だと認識していて、キルケゴール・ニーチェ・ハイデガー・レヴィナスといった、私の関心領域のオルタナティブという印象です。『存在と無』『嘔吐』など主著を渉猟したので、こうした傍流の研究までは概観程度になってしまいます、、、。2022/01/21

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