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内容説明
アラーキー写真指想のエッセンス。「さっちん太陽賞受賞の感想」1964年、写真家宣言「センチメンタルな旅」1971年からはじまる全46篇。
目次
1960年代(第1回太陽賞受賞の感想―荒木のぶよし;さっちん ほか)
1970年代(アリナミン入りのションベン・リアリズム;『センチメンタルな旅』まえがき ほか)
1980年代(写真は暴力である;浅草通い ほか)
1990年代(ヨーコ、逝ってしまったわが妻;空を写す ほか)
2000年代(異邦人の通り過ぎる眼差し)
著者等紹介
荒木経惟[アラキノブヨシ]
1940年東京の下町、三ノ輪に生まれる。1959年千葉大学工学部写真印刷工学科入学。在学中の62年夏から、近所の三河島にある共同住宅の子どもたちを撮影、大学卒業後の64年に「さっちん」で第1回太陽賞受賞。電通勤務。社員として広告写真を撮るかたわら、会社のスタジオなどで写真のスタイルを実験、模索する。1971年、青木陽子と結婚。『センチメンタルな旅』を自費出版。1972年に電通を退社してフリーとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
36
今月も荒木経惟さんの本を一冊。何か読んだことあるものもあるなと思っていたら、過去に出版された本を再編集したものらしい。写真は私情であるというのは、よく読んだが、写真が「借景」というのは初めて読んだ。「借景」、私も何故か好きなのです。周りの背景すら自分に取り込んで、表現するという感覚がたまらない。2017/10/09
tom
19
再読だった。荒木の写真語りの良書だと思うけれど、最初に読んだときの記憶が飛んでいるのは悲しい。今回じっくりと読んだのは、ダイアン・アーバスの写真についてのコメント。彼は語る。「殺気があるんだよ。未知のものに惹かれている。好奇心を臆さない。突き進んでいく。相手にとっては嫌な写真家。きっと嫌われた。でも快感を感じてたかも。まずぶつかる。それで初めて分かった驚きが写真に出てくる。自分で思ってなかったことを教えられたという快感」。正直なところよく分からないけれど、荒木はアーバスをこんなふうに見る。すごいと思った。2024/05/07
tom
17
引用「私は、よく妻を撮ります。台所で料理をしているところとか・・なんでも撮ります。なんでそんなに妻を撮るかというと・・妻を愛しているからです。写真は、まず自分が愛しているものを撮ることから始めなければなりません。そして、撮り続けていなくてはなりません。君は、お父さんお母さん・・を撮らなくてはなりません。自分が愛しているものを撮り続けていると、その写真の中に自分の気持ちまでが写るようになります。写真というものは、撮った人の気持ちまでが写ってしまうものです。コワインだぞー、写真って、自分がばれちゃうんだから」2017/08/13