内容説明
障害者に不利益をもたらしてきた/もたらしうる法現象(法の解釈・運用、判例、学説を含む)と、障害者の不利益を解消した/解消しうる法現象(法の解釈・運用、判例、学説、必要に応じて立法論・政策論を含む)という2つの視点を意識して論考、編集。第2巻『憲法・行政法・民事法・刑事法における障害』は、各論として、憲法、行政法、民事法、刑事法と障害法とが重なり合う論点・領域を考察している。上記の基本法分野において、障害者がどのように取り扱われ、障害法の視点からどのような課題が残されているかについて、法分野ごとに3~4の論点・領域に考察を加えている。
目次
第1部 憲法(障害法の人権論的視座;社会的障壁と平等保障の射程;障害をもつ人の社会参加と参政権の発展;社会参加と障害者―情報保障の理論的基礎をめぐって;コラム 障害者と他の者との平等)
第2部 行政法(合理的配慮と行政裁量統制―エホバの証人判決の再検討;合理的配慮の義務内容とその不提供の法的効果;障害者関係法制度に関する行政の情報提供義務;コラム 障害者差別なき共生社会へ―1つの相談事例)
第3部 民事法(障害者の意思能力・行為能力;民法714条の監督義務者責任;障害のある人の事故―損害額の算定方法について考える;障害者権利条約12条等と成年後見制度の見直しの到達点と課題;コラム バルザックとニーチェの「禁治産者」)
第4部 刑事法(行為主義・責任主義からみた病気影響型・準危険運転致死傷罪―刑事法における行為主体の人権;胎児の障害と人工妊娠中絶―刑法35条の法令行為の違憲審査の方法;刑事手続における障害者の権利保障と「合理的配慮」;罪を犯した知的・発達障害者に対すろ合理的配慮再考―刑事政策における「事柄の本質部分」をめぐる一考察;コラム 私と障害法の接点)
著者等紹介
尾形建[オガタタケシ]
学習院大学専門職大学院法務研究科教授、憲法
〓松生史[カドマツナルフミ]
神戸大学大学院法学研究科教授、行政法
平田厚[ヒラタアツシ]
明治大学専門職大学院法務研究科教授、民法
保条成宏[ホウジョウマサヒロ]
中京大学法学部教授、福岡教育大学名誉教授、刑法・医事法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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