内容説明
周りから「困った人」とラベルを貼られた人たちとの「かかわり」のものがたり。アルコール、幻覚、妄想。問題の裏に隠れた「こまりごと」を見つめ、「折り合えるポイント」を一緒に探していくソーシャルワークの営み。
目次
第1章 ロックの日
第2章 姫をお城に戻すには
第3章 「大変なんだよ」の裏側
第4章 相談の前に、草刈り
第5章 支援は終わらない
第6章 開かないドアが開くとき
第7章 問題の裏にある苦悩
第8章 変わらない関わり
第9章 秋のパン祭り
著者等紹介
芦沢茂喜[アシザワシゲキ]
ソーシャルワーカー(精神保健福祉士、社会福祉士)。国際医療福祉大学医療福祉学部医療福祉学科卒業。東京都立大学大学院社会科学研究科修士課程(社会福祉学)修了。信州大学大学院社会政策科学研究科修士課程(経済学)修了。山梨県内の民間精神科病院等での勤務を経て、山梨県庁に入庁(福祉職)。中北保健所峡北支所、精神保健福祉センター等を経て、現在は峡東保健福祉事務所に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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La Principita
1
精神保健福祉士の話だったので、一般の福祉相談とは少し違うのか。それでも一つ一つの事例対応がわかりやすく説明され、興味深い。「問題という視点ではなく...これまで頑張ってきたのになぜ今回問題として表面化したのか」「本人の環境に身を置いたときに感じる感覚を大事に」という思いで関係性を築く。真摯に「困った人」に向き合う著者の姿に学ぶことが多かった。2025/06/01
しゅんぺい(笑)
1
困った人のこまりごとってタイトルがいいな。困ったひとたちを一方的に対象化しないような。関わりの様子が細かく知れて勉強になる本。とにかく相手の話すストーリーに乗って話を聞くところは、オープンダイアローグ的なものも感じた。2025/02/27
みーあ
1
★3.5 さらりと読める。妄想がある精神障害者の支援は大変そう・・・と感じた。あとがきの『事例をどのように見立て、どのように関わり、どのように行動したかを知ることで、自分自身の引き出しを多く出来る。それを機会に新たな専門書を読み、知識や技術の理解を深められる』に納得。私ももっと事例の文章化を図ろう。2025/02/26