内容説明
彼女たちは「髪は女のいのち」という根強いジェンダー規範に満ちたこの社会をどう生きてきたのか。「生きづらさ」を軽減/解消させながら、この社会をしなやかに生き抜いてきた、髪をもたない女性たち。その生活世界と多様な対処戦略に焦点を当て、「女性に髪があるのは自然であたりまえ」「女性の髪は美しいほうが望ましい」という常識的知を問い直す。
目次
序章 問題の所在―髪をもたない女性たちの生きられた経験を聞き取る
第1章 髪をもたない女性たちの「生きづらさ」
第2章 「ウィッグ生活」という対処戦略
第3章 「このゆびとまれ」という対処戦略
第4章 「さらす」という対処戦略
第5章 「スキンヘッド生活」という対処戦略
終章 髪をもたない女性たちの多様な意味世界に接近するために
補論1 「髪の喪失」を問う
補論2 隠すでも、隠さないでもなく―パートナーとの日常生活を通して
著者等紹介
吉村さやか[ヨシムラサヤカ]
1985年東京生まれ。日本大学大学院社会学専攻博士後期課程修了。博士(社会学)。日本学術振興会特別研究員(DC2、PD)などを経て、現在、日本大学文理学部社会学科助手、早稲田大学文化構想学部ほか非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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